<日本経済新聞 四国経済欄 「かける四国人」でご紹介をいただきました>
<日本経済新聞 四国経済欄 「かける四国人」でご紹介をいただきました>
2015年9月17日(木)
日本経済新聞 四国経済欄 「かける四国人」でご紹介をいただきました!
いやー。ありがたいですね~。
どんな内容かというと、こんな内容でした。
日経さん、ありがとうございます。
かける四国人
売れる包装に熱意込め
パッケージ松浦社長 松浦陽司氏
「パッケージ作りで地方の中小企業を元気にしていきたい」と語る
立方体のクリアケースに1つだけ入った黄ユズや、キャンディーのように小分けされた郷土菓子「阿波ういろ」・・・。外見を一目見ただけで強い印象を受け、思わず手に取ってしまう。そんな「売れるパッケージ」の企画・制作を手がけるのが、パッケージ松浦(徳島市)社長の松浦陽司(40)だ。顧客が抱えている課題に耳を傾け、それをパッケージの力で解決する。
代表作の一つが、フルーツガーデン山形(徳島県鳴門市)が昨年販売した「台風にも負けずに落なかった合格間違い梨(なし)」。収穫前のナシが台風で半分落ちてしまったことを逆手に取り、残りを受験生向けに販売した。似た発想の商品は見かけるが、松浦はパッケージを工夫し、付加価値を高めた。
ダルマを模した赤い箱の中に、大ぶりのナシを1つだけ。合格祈願で有名な神社で祈祷(きとう)してもらい、中にはお守りも入れた。価格は語呂合わせで税抜き5089(ごりやく)円に設定した。
発売すると雑誌やテレビなどが次々に取り上げ、高額品にも関わらず約30個が売れた。普段は1個1000円前後で販売しているナシだから、数倍の価格で売れたことになる。
「パッケージを売っているのではなく、売れ続ける『仕組み』を売っている」と松浦は笑う。依頼主へのヒアリングで商品の位置付けや想定顧客をイメージし、そこに訴えかける素材やデザイン、ネーミングなどを提案する。自社で製造設備を持たないファブレス企業なので、様々なアイディアを次々試せる強みもある。
松浦が家業である包装会社を継いだのは2005年のことだった。「最初は日々の経営に追われ、必死に会社を回しているだけだった」と振り返る。だがその中で、単純にパッケージの素材を売っているだけでは、価格競争に巻き込まれていくとの危機感を強く持った。
天気が訪れたのは11年だ。経営コンサルタントである藤村正宏が講師のセミナーに咲かして「モノではなく体験を売ることが商売の本質」だと教えられた。この考え方を応用したのが、今の松浦のパッケージ作りだ。
「パッケージをテーマに、ブログに記事を1千本書きなさい。それを書き切ったラ何かが起こる」。師と仰ぐ藤村にそう言われ、その日を境に毎日ブログを書くようになった。日々の生活で目に付いたパッケージについて、その特徴や狙いを分析し続けた。
「何か」は意外に早く起きた。記事を80本書いたころ、東京から「勉強会の講師をしてくれないか」との依頼が舞い込んだ。650本を書いたあたりで「ブログを本にしませんか」との声がかかった。継続は力ーー。いつの間にか松浦はこの分野で第一人者になっていた。本業を精力的にこなす一方、年数十件のセミナーなどの講師をする。ブログの記事は1500本を超えた。
「パッケージ作りで地方の中小企業を元気にしていきたい」と松浦は力を込める。全国各地に「同士」を増やすため、今後は同業他社へのノウハウ提供も進めたいという。
=敬称略
(徳島支局長 畠山周平)
まつうら・ようじ
1974年(昭和49年)徳島市生まれ。97年広大理卒。包装資材会社を経て、2002年パッケージ松浦入社。05年社長。11年から「パッケージマーケティング」に取り組む。14年ブランド・マネージャー認定協会のスタンダードトレーナーに認定。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。