中村文昭さん【2】 情熱で常識を打ち破れ!
私(中村文昭)が高校3年生の時の話です。
私には兄が居ました。
兄は出来すぎた人間で、非常に優秀だったんです。
大学も選びたい放題、何処でも行ける人間でした。
しかし、兄には夢があったんです。
「絶対にカメラマンになる!」
情熱があったんです。
「憧れの師匠に弟子入りして、カメラを学び、一流のカメラマンになる!」
当然、両親は反対していました。
「カメラマンになるなんてとんでもない。不安定な職業につくのではなく、とりあえず大学へ行け!お前なら何処でも行けるやないか!」
兄の情熱はこんなことでは折れません。
逆に、「両親に許されないのであれば、既成事実を先に作ってしまおう、憧れの師匠に、先に弟子入りしてしまおう。そうすれば許してくれる。」と考えました。
兄は三重から、東京に居る憧れの師匠に会いに行きます。
しかし、けんもほろろに断られてしまいます。
1回、2回、3回、…10回、会いに行きますが、断られてしまいます。
私は兄に尋ねました。
「兄ちゃん、無理やろ。常識で考えたらアカンわ。」
しかし兄は私にこう言いました。
「常識では確かにアカンやろうな。でもな、10回行けば、(あれ、こいつ本気かな?)と思ってくれるやろう。20回行けば(こいつ、情熱ある奴やな)と思ってくれるだろう。俺は絶対にカメラマンになるねん。だから情熱で常識を打ち破るねん。」
そして更に通い詰め、遂には念願の弟子入りを成功させたのです。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。