<自社の固有の価値をどう表現するか?ブランド向上セミナーin岡山で紹介した3事例>
2017年6月26日(月)
岡山県産業振興財団主催で行われたブランド力向上セミナーで、
吉田ともこさんの前半に続いて、ボクが後半を担当させて頂きました!
(前半の様子はこちら)
ブランドセミナーってことで、マスコミ注目!
前半の吉田ともこさんの時にはNHKさんが2台のカメラで取材!
「ボクもNHKに出れるのかな?」
・・・と思ったら、後半が始まる前に、NHKさんは誰もいなくなりました。
おかげでのびのびと話ができました(笑)!
特に伝えたかったのは「他社と違う価値を表現しよう」ってこと。
ブランド・マネージャー認定協会ではよく「3C分析」をします。
簡単に言うと、ボクは「自社のいいところで、他社と違うところ」と伝えてます。
(3C分析の詳しくはこちら)
自社がいくら「味がいい、製造にこだわってる、素材を吟味している」って言っても、
他社が同じこと言ってたら、お客さんには同じようにしか見えない。
だから、「味、製法、素材」はいいのは当然として、他社との違いを表現する。
それは、ひょっとしたら物語(ストーリー)にあるかも知れません!!!
3つの事例を紹介しますね!
1)西地食品様 徳島県産コシヒカリ
西地食品さんから依頼されたお米パッケージ!
何の変哲もない「徳島産こしひかり」なんですよね。
特徴は「減農薬」なんですけど、
「それは他にはないんですか?」と聞くと
「まあ、やってるところはたくさんある」。
残念ながら西地さんだけの特徴ではない。
でも、西地食品の吉永さんはとっても武士好き!
だから、その武士好きを満面に押し出してみました!
「武士の握飯米」
うおーー!
武士感満載!
特徴的なパッケージになりました!
ネーミングも変わっちゃってます。
お陰様で、毎年、徳島マルシェで売るのですが、毎年売り切れているそうです。
嬉しいなー。
2)北灘婦人会 焼肉のたれ
こんなパッケージで元々売られていました。
それをリニューアルしたいと。
「特徴は?」と聞いても、「美味しいんです」しか出てこない。
「うーん、どうしよう?」と思ってた時の世間話で、
松本隆子会長のお話が刺さりました。
「うちの孫はな、今夜は焼肉じゃって喜ぶんよ。
おばあちゃんの焼肉のたれで焼肉じゃーってね」
それで出来上がったのがこんなパッケージ!
今夜は焼肉じゃ
もう、お孫さんのセリフをそのままに使わせて頂きました!
色も食欲減退色の青から、暖色系に変えて、
ストーリーを付けることで、売上6倍になってるみたいです!
3)愛媛県の味噌煮込みうどん
ギノーみそさん(愛媛)から味噌煮込みうどんのパッケージを依頼されました。
「なんで、愛媛なのに味噌煮込みうどんなんですか?」と聞くと、恐るべき執念が!!!
15年以上前に、本場の名古屋の名店で食べた味噌煮込みうどんがあまりにも固くて、
「煮込み直してもらえますか?」と聞くと、
「おみゃーにゃ、喰わさん」と言われ、激怒したそうです(笑)
じゃあ、ということでそのストーリーを載せました!
「愛媛の真面目な田中さんが一念発起し15年3ヶ月の歳月をかけて作った味噌煮込みうどん」
ながーいネーミング!
でも、これって思いがすっごい伝わりますねー。
毎年、冬になったら好調に売れているようです。
こうやって、物語(ストーリー)は本当に「アナタにだけ」「御社にだけ」の固有もの。
こんな風にお客さんに伝えると、伝わりやすいですよね!
さあ、あなたの会社の商品の固有の価値ってなんだろう?
「物語」(ストーリー)に着目したら、なにか出てきそうな気がしますね!
今日、紹介させてもらった3商品の詳しい解説は下記リンクです!
よかったら合わせてみてね!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。