【隣の競合を見ずに、お客さまを見よう。「水」を買う人は喉を潤すだけなのか?価格だけなのか?】
【隣の競合を見ずに、お客さまを見よう。「水」を買う人は喉を潤すだけなのか?価格だけなのか?】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日はエクスマSNS活用塾を受講していました。
「いろはす」の話がでたので、思い出したことがあります。
それは「パッケージを変えると、価値が変わる」ことです。
例えば、アナタはミネラルウォーターの販売会社です。
そしてミネラルウォーターが欲しいお客さんがいます。
さて、貴方はどうやってお客さんに水の価値を伝えますか?
「美味しいですよ!」
はい、アウトです!
「いろはす」と「南アルプスの天然水」と「クリスタルガイザー」と、
コップに入れて飲んだとしても、味の違いがわかる人は100人に1人です。
味の違いなんてないんですよね!
じゃあ、どうやって独自の価値を出すんでしょうか?
「値段が安いよ」
うーん、しんどい価値の出し方ですね。
競合を見ると、こういう考えになってしまいます。
でも、お客さんを見たら考えが変わりますよ。
「いろはす」を事例に考えてみましょう。
アナタが通常、購入する「いろはす」はきっとこれですね。
でも、なんで555mlを買うんです。
明らかに高いですよ!
だって、よく陳列を見てください。
同じ棚にこんなのがありますよ。
えぇ~っ!
約3倍も入っているのに、こっちが安い!
555mlって、損やん!
ここまで聞いて、アナタは今後、どっちの「いろはす」を買いますか?
おそらく555mlが多いのではないでしょうか?
なぜならそれは「体験」を買っているから!
例えば
「カップホルダーに入る」
「丁度いい量で飲みきれる」
「持ち運びに便利」なんて「体験」です。
1555mlの方は
「安い」の他にも
「新陳代謝を上げるため」
「家族のためのストック」なんて「体験」があります。
競合を見たら価格か味しか差別化要因はないですか、
お客さんをみたら、いろいろな価値があることが分かります。
ちなみに、こんな商品もありますよ!
ぎょー!
異常な割高商品です。
ぼったくりのような価格です。
じゃあ、この商品は誰を見て開発されているのでしょうか?
それは「女性」です。
このパッケージは「常温」で売られています。
この商品から得られる体験は
「体を冷やしたくない」
「濡れずに持ち歩ける」
「お薬服用時に」
・・・ね。
同じ水でも、パッケージサイズが違うだけで、買う価値が違うんです。
お客さんが得られる体験が違うんです。
パッケージを変えるだけで、得られる体験が変わるんです。
競合を見ずに、お客さんを見ると、面白いアイディアが出るかもしれませんね!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。