【パッケージひとつで「あの人を大切にしたい」体験が全て崩れていく】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日は「半額でも選ばれないチョコ、定価でも選ばれるチョコ」の話で盛り上がりました!
https://www.p-matsuura.co.jp/?p=11863
今日はその続きを紹介させて頂きます。
アナタは大切な人へのバレンタインチョコを買いにカファレルへ。
そして、とっても可愛いパッケージの、とっても美味しいチョコレートを選びました。
そして、アナタはレジに向かいます。
もう、アナタの瞼の裏には、大切なあの人が喜んでくれる顔がイメージできています。
さて、会計の時に、
店員さんにこんなことを言われたら、アナタはどうしますか?
「すみません、紙袋が切れていますので、パッケージセンターで買ってきたレジ袋に入れますね」
そして、無地のペラペラシャリシャリのスーパーのレジ袋を見せられるのです。
Q アナタの行動
選択肢
1)怒り狂う
2)買うのを辞める
3)しぶしぶ買う
9割以上の方は「3)しぶしぶ買う」を選ばないと思います。
きっと、「1)怒り狂う」や「2)買うのを辞める」人が多いと思います。
中身のチョコもパッケージも一緒なのに、なぜでしょう?
ここでは2つのポイントがあります。
一つ目は「ブランド」です。
パッケージは9つのブランド要素のうちの大切な一つ!
そのブランド観が、レジ袋では全く伝わらないのです!
・・・いやっ!
むしろ、レジ袋に入れてしまうと、ブランドにとってはマイナスなんです。
(もちろん、カファレルさんはそんなことしません)
二つ目は「体験」です。
エクスマではよく言われています。
「モノを売るな!体験を売れ!」
そう、別にチョコレートという「モノ」自体が欲しいわけじゃないんです。
贈った人が喜んでくれる!
そんな「体験」が欲しくてチョコを選んでいるわけです。
ご存知でしょうか?
「慎ましい」の語源が「包む」であることを。
「相手を喜ばせたい」というそんな「慎ましい」気持ちを、パッケージは「包ん」でいるのです。
パッケージ一つで、ブランド観が変わり、届ける体験まで変わるなんて、大切ですよね!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。