【同じ「あんぱん」、同じ「パッケージ」でも、利益率が全く違う。未来工業の山田社長に学ぶ考え方】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日から商業界ゼミナールに参加してます。
全国から559名の方が集まり、販促や経営について学びます。
「店はお客のためにある」という考えのもと、
なんと84年も続いている歴史ある商業界ゼミナールです。
昨日の最後の講演が「未来工業」の山田雅裕社長のお話でした。
年間140日も公休があったり、
報連相禁止だったり、
残業もほとんどないのに、
経常利益が20%以上あるということでとっても有名な会社です。
特に山田社長の「残業なしにすれば儲かる」に関する話が、
パッケージの話につながるなと思ったので、お話させていただきます。
例えば、同じ「あんぱん」が、同じ容量で、同じパッケージに入ってます。
でも、片方が100円、そしてもう片方が120円です。
おかしいですよね。
店員さんに聞いてみましょう。
「なんで、片方が100円で、もう片方が120円なんですか?」
「あぁ、120円の方は残業が発生しちゃって、残業代が原価に乗っているんですよ」
笑い話ですね。
まあ、実際にはそんなことはないんですが、
原価積み上げ方式で価格設定している会社が多いので、本来ならばこうなりますよね。
本来、100円のあんぱんで、1個30円利益がでる計算だとします。
順調に生産すれば、30円の利益です。
でも、ここで残業が発生したら???
人件費が20円プラスかかったとします。
利益が10円になっちゃうんですね。
さらにパッケージが在庫切れで、緊急手配!
超短納期で手配して、当日配達便を使って、なんとか間に合わせた。
結果、経費がさらにプラス20円かかった。
利益が10円の赤字になってしまいます。
同じあんぱん、同じパッケージなのに、利益率が全く変わるんですよね。
だから山田社長は「残業をなしにすれば儲かる」と言っていたんです。
こういった考え方、非常に大切ですね。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。