【「母の日にガーナ」で日本のお母さんににたくさんの笑顔を生んだパッケージの秘密】
昨日は母の日でした。
母の日には「赤いカーネーション」を贈ります。
ところで、亡くなったお母さんには「白いカーネーション」を贈るってご存知でしたか?
あ、おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
アナタは母の日はいかがお過ごしでしたか?
私は私の実家と妻の実家の母親にお花を持って行くという
ベタな母の日を過ごしておりました。
さて、もう国民的な行事になったと言っても過言ではないでしょう。
「母の日にガーナ」という言葉。
もはや文化レベルまで到達しているかも知れませんね。
今年もこの言葉で、何人の人がガーナを買ったことでしょう(笑)
でも、考えてみてください。
なんで、母の日に赤いカーネーションでなくって、ガーナなの?!
始まりは2001年。
ある一人の社員さんが、
「母の日には真っ赤なカーネーションだから、真っ赤なパッケージのガーナを贈るのもいいんじゃない?」
そう言い出したのがきっかけだそうです。
そう!
「母の日→赤いカーネーション→赤いパッケージ→ガーナ」という連想から生まれた企画だったんですね。
まさにパッケージから生まれた「母の日ガーナ」です!
私がロッテさんが凄いなと思うところは3点。
1)体験価値に変えたところ
2)社員さんの意見をちゃんと取り上げたところ
3)やり続けたところ
1)体験価値に変えたところ
まず一番重要だと思うのは、
「チョコだからおいしい」という視点ではなく
「お母さんに日頃の感謝を伝えよう」という体験価値に変えたところ。
まさに「モノ売り」ではなく「コト売り」です。
2)社員さんの意見をちゃんと取り上げたところ
一人の社員さんが言い出した「母の日にガーナですよ~」なんて意見は
大企業であれば無視されるようなことですよね。
(大企業じゃなくってもかな?)
でも、ロッテさんはこうやって引き上げて素晴らしい。
3)やり続けたところ
やり始めたのが2001年、
現在が2016年、
ずっと継続して行っていることで「文化」にまで育てているところですね~。
このパッケージから生まれた企画で、たくさんの家庭に「お母さんの笑顔」が生まれていることでしょう!
尊敬しますっ!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。