【「自分たちのこだわりパッケージ」より「お客さんが喜ぶパッケージ」の開発をしよう】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日紹介した「甘酒パッケージリニューアル」ですが、
実はこんな裏話があったんです。
いろんな人が陥りやすい「こわだり」なのかなと思って、紹介させて頂きます。
こちらが従来のラベルでした!
私がこのラベルを手にとった時に思ったのは
「うーん、無駄に手がかかっている」ということ。
確かに、阿波和紙を使って、高級なこだわりがあったんです。
特徴は
・阿波和紙で高級(でも濡れるとふにゃふにゃに)
・プリントアウト
・自分たちで手貼り(裏面に糊がついてない)
私の言う「無駄」の意味には直接的なこともあります。
・和紙そのもののコストが高い
・プリントアウト手間暇かかっている
・裏に糊がついてないので貼るのが大変
まあ、目に見える「無駄」はこんな感じです。
でも、もっとも重要なのは違うところにあります。
根本的なところを生産者の中川さんと話をしました。
松浦「なんで和紙にしたんですか?」
中川「阿波の伝統だからよ!」
松浦「変えてもいいんですか?」
中川「いやー。製造者のこだわりだし、変えたくないわ」
松浦「へー。作り手のこだわりなんですね」
中川「そうそう、私たちのこだわりよ!」
松浦「それでお客さんは喜んでくれてますか?!」
中川「・・・・・?!」
松浦「あ、いや。この和紙をお客さんは喜んでくれてますか?」
中川「・・・いやー。だれも喜んでいないですね」
そーなんですよね。
「お客さんが喜ぶ」ことにこだわるのはいいと思うんです。
でも「従来通り」とか「自分たちのこだわり」にこだわるとおかしな方向に行きます。
つまり「お客さんが喜ばない」ことへの努力。
「和紙のラベルにしてくれて、本当にありがとう」
というお客様がいないということなので意味がないこと。
徹底的に削らないといけない努力です。
ということで、
・和紙はユポラベル(濡れても大丈夫なラベル)に変更
・別注印刷して省力化
・裏面糊付きシールで手貼り加工も省力化
という変更をさせていただきました。
見た目もよくなったでしょう(笑)?
そして、ラベル自体のコストも下がり、省力化できるのなら、やるべきですね。
JA麻植郡 ひまわり農産市 鴨島店
吉野川市鴨島町上下島283
【TEL】 0883-22-0006
【営業時間】8:30~17:00
【定 休 日】 1月1日,2日,3日
JA麻植郡 ひまわり農産市 川島店
吉野川市川島町桑村2827
【TEL】 0883-25-2431
【営業時間】9:00~18:00
【定 休 日】 毎月第1火曜日、元日
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。