【パッケージ企画がうまくいかない3つの理由】<パッケージデザイン・制作のパッケージ松浦(四国徳島)>
おはようございます。
パッケージデザイン・制作のパッケージ松浦 パッケージマーケッターの松浦陽司です。
「パッケージ松浦さんって、パッケージの成功事例ばっかりなんですよね」
・・・ごめんなさい!
そんな風に見えちゃったらごめんなさい。
そりゃ、ブログや採用事例ではいいものしか出してないので、そう見えますよね。
でも、時々ありますよ。
失敗すること。
よくあるパターンが、パッケージ制作やデザインを進めている途中に、頓挫しちゃうこと。
ちょっとまとめてみました。
<パッケージ企画がうまくいかない3つの理由>
1)商談の場に決定権者がいない
2)他人の意見に左右されすぎる
3)目的不在になる
順番にお話させていただきますね。
あまりにリアリティがありすぎるといけないので、架空の話とさせて頂きます(笑)
1)商談の場に決定権者がいない
担当者と一生懸命にマーケティング調査を行います。
誰に売るか?
どこで売るか?
どのように売るか?
例えばですが「26歳の女性がターゲットのお酒」として制作を開始します。
色は女性に好まれるピンク。
もちろん、字体もデザインもそのようにします。
担当者と一緒に一生懸命に練り上げて、
「これはいいパッケージデザインができた!」ってなって、
いざ決定権者(多くの場合に社長)に見せに行きます。
そうすると「わし、ピンクは好かん!最初っからやり直せ」ってなっちゃう。
これが2~3回繰り返すうちに、企画自体がなくなったり、
あるいは、うちも心が折れて「辞退させて頂きます」になっちゃう。
やっぱり決定権者が商談の場にいないのは担当者もパケマツも辛いですねー。
決定権者が商談の場に入るか、
「どんな結果になってもお前にデザインは任せる」くらいでないと決まるものの決まらないです。
2)他人の意見に左右されすぎる
これは1)の派生系ではあるのですが、意外とよくあるパターン。
社長とデザインの打ち合わせをしています。
最終段階で「ほな、嫁にも聞いてみるわ」と持ち帰ります。
翌日、電話があって「嫁がアカンって言いよるからやり直して」
馬鹿らしい話ですが、時にありますよ。
嫁じゃなくっても、
「社員さんに聞いたんやけど、ピンクだと女性しか買わないし」とか。
「バイヤーに聞いたんやけど、そんな色使いの日本酒ないし」とか。
とにかく、他人の意見に左右されすぎる人もいるんです。
そうすると何のためにマーケティングして、デザインしてきたのか、わからなくなる。
そもそも、女性をターゲットにとか、市場にない色使いを目指して来たのに、
なんでターゲットでもない人の意見を聞くのか?
ターゲットじゃない人に売ろうとするのか?
ブレにブレてくる。
これじゃ、誰にも売れなくなる。
めっちゃ、普通のパッケージになって終わりか、
やっぱり企画自体がなくなることがあります。
3)目的不在になる
最初に「女性がターゲットの日本酒」って言ってて、それでOKだったはずなのに、
いつの間にか「とにかく高級に」と話が変わってくる。
「ターゲットがこうで、売り場がこうで、そのために」といくら元に戻そうとしても、
「いやー。とにかく高級に」という。
実はこの「高級」って非常にあやふやで人によっても判断基準が違う。
さらに厄介なのが「とにかく高級なんだけど、コストはかけれない」という。
こうなると「この人はいったい何がしたいんだ」となって、頓挫する。
・・・ということで
<パッケージ企画がうまくいかない3つの理由>でした。
1)商談の場に決定権者がいない
2)他人の意見に左右されすぎる
3)目的不在になる
こういった担当者や会社とは仕事はしたくないですよね。
だから、パッケージ松浦ではだから入口をできるだけしっかりして、
こういったことが起こらないように注意してます。
たぶん、パッケージ業界以外にも言えることじゃないのかな?
よかったら、ご参考にしてみてください。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。