【パケマツの失敗事例・ボツネタ3連発】~批判を恐れるな!ただ批評は受け入れろ(笑)~
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
時々、こんな質問を受けます。
「パッケージ松浦の仕事で、失敗事例ってありますか?」
うーん、そんなことに興味があるのか。
まー、はっきり言ってあります(笑)
ちょっと3つほど紹介しますね。
1)鳴門の漁師が育てた本気の生わかめ
うずしお食品
黄金のパッケージで作成された鳴門わかめ!
他の鳴門わかめと圧倒的に違う、嘘偽りのない鳴門産わかめであることを伝えさせて頂きました。
カラーも金色で差別化できてていいですね。
でも実はここに至るまでにボツネタがありました。
鳴門わかめって、ブランドです。
でも、過去に「産地偽装」が出て、ブランドが落ちているんです。
これに怒りを覚えた、うずしお食品の後藤専務が、わかめ組合の組合長と大喧嘩をしました。
専務「やっぱりちゃんと管理せなアカンのとちゃいます?!」
組合長「まぁまぁ、後藤君、落ち着きな」
後藤「これが落ち着いてられるか!」
組合長「なにぃ~、この野郎!」
みたいな感じですね。
ボクはそのやり取りを聞いて、ネーミングを提案しました。
“組合長を敵に回してでも作りたかった本気の鳴門わかめ”
後藤専務は大絶賛でしたが、諸事情でボツ(笑)
やっぱり組合長を敵にしたらアカンっすね。
・・・ということでボツ1。
2)はんごろし
徳島の那賀町というところに「はんごろし」というお菓子があります。
まあ、「おはぎ」なんですけどね。
お米粒を半分だけ潰すので「はんごろし」と呼ばれています。
※ちなみに、お餅は全部潰すから「みなごろし」です(笑)
でもパッケージが妙にかわいい。
全然、「はんごろし」じゃない。
・・・ということで、
「ネーミングが恐ろしいので、パッケージもそれを表現しては?」と提案しました。
見せた案がこちら!
「喰わねぇ奴は、はんごろし」
わー!
落ち武者がぁ~!
般若もいるー!
めっちゃインパクトあるーーー(笑)
組合員さんの悲鳴が上がって、アウトーーー(爆)
・・・ということでボツネタ2!
3)阿波美人 オコメール
JAアグリあなんさんから「阿波美人」オコメールというお米のパッケージデザインの依頼がありました。
15案提出中、5案が採用。
でも、でも本当は、「これだけは採用して欲しいーーー」というデザインもあったんです。
そのデザインがこれ!
米粒、ついてるよ。
美人が夢中になるお米。
阿波美人
マリリン・モンローっぽい人の、ホクロっぽいところをよく見てください!
実は「お米」になってます。
美人が米粒ついてても気にならないくらいに夢中にお米を食べるという意味合い!
担当者の殿谷さんは「絶対にモンロー案は通したい」と言っていました。
役員会のあとで、「殿谷さん、どうでした?」と聞くと「モンロー無用で不採用でした」だって(爆)
不謹慎とか、遊びすぎって言われたみたい。
まー、しゃーないか!
・・・ということで、ボツネタ3(笑)
もし、このブログを読んでいる人で、「○○美人」ってお米を知っている人がいたら教えてください。
90kgくらい、ボクが買い取って、この商品を実現化したいっす。
以上、パケマツボツネタ3連発でした!
笑っていただけたら光栄です♪
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。