【ご存知ですか? これから「商品販路を広げよう」と思ったときに、最初にすることって?】
ご存知ですか?
これから「商品販路を広げよう」と思ったときに、最初にすることって?
あ、おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
こんな計画をお持ちの方って多いと思います。
「このお饅頭、今まで自分の店舗一ヶ所だけでしか販売してなかった。
これからお土産物屋さん、スーパー、産直市などにも販路を広げたい」
この時に、いきなりそのままの商品を持っていくと危険な場合が多いんです。
「美味しいから食べてー」といきなり営業に行く前に、まずは「パッケージリニューアル」を考えてみませんか?
例えば、鳴門市の「ふくおか」さんというお菓子屋さんが「ういろ」で売っていました。
(※徳島では「外郎」を「ういろう」ではなく「ういろ」という文化があります)
自社店舗のみの販売で、5本入りです。
その時のパッケージがこちら!
「撫養(むや)街道」という商品名でした。
ふくおかさんは鳴門市の撫養街道沿いにあるお店。
だから、この商品名で、このパッケージでした。
ちなみに来られるお客さんは、地元の人が中心です。
この「ういろ」を、徳島県物産館という「とくとくターミナル」の中にあるお土産物屋さんで売り出そうという計画が出ました。
ちなみにここは徳島でも有数の高速バス・観光バスの停留所です。
つまり、お土産物屋さんに来る観光客さんに「撫養街道」って行っても分からない。
ネーミングは変えなきゃな。
そして、徳島県物産館のお客さんを調べると、「個人買い」や「家族買い」の人が圧倒的に多い。
うーん、5本入りは多いかな。
・・・ということで、パッケージリニューアル!
こんなふうになりました。
阿波ういろ 3本入り
ネーミングは観光客によく分かるように「撫養街道」から「阿波ういろ」へ変更。
入数は5本入りから、3本入りへ。
そして、その場でも食べやすい袋入りで、ヘッダーシールを使ってちょっとPOPな感じへ。
とっても分かりやすくなりました。
ちなみに、ちゃんと贈答にも使えるようなパッケージも用意してます。
阿波ういろ 8本入り
ケースにはエンボス加工という加工を施し立体的に。
そして、透け感のある掛け紙をかけることで、高級感を増しました。
こうやって、販路を広げる前に、そこに来るお客様の特徴などをリサーチして、
パッケージを適正なものに変更するっていうのが、とっても大切ですね。
リニューアル前と比べて、売上が3倍になったので、嬉しいなー。
徳島県物産館(とくとくターミナル内)
http://www.bussankan.jp/
徳島県板野郡松茂町中喜来前原東四番越14−1
088-699-8005
もちろん、菓舗ふくおかさんでも販売されてますよ~。
菓舗ふくおか
徳島県鳴門市撫養町南浜字蛭子前東86
088-686-2626
営業時間
8:00~20:00
定休日
第2・3木曜日 元日
http://www.kaho-fukuoka.co.jp/
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。