【お客様の声を聞くな!時代の声を聞け!】
お客様の声を聞く「マーケットイン」と、
お客様の声を聞かない「プロダクトアウト」と、
一体、どっちが優秀なのでしょうか??
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
よく、マーケティングの世界では
「決して、プロダクトアウトにならずに、マーケットインで考えましょう」と言われます。
しかし、果たしてそうなのでしょうか?
もちろん、多数の場合は、ボクもマーケットインが優れていると思います。
ただ、マーケットインだけでは画期的な、革新的な、イノベーションは起きないと思うんですよね。
時代を生み出す商品を生み出そうと思ったら、「こんなすごいもの作ったよ!」というプロダクトアウトも必要だと思うんですよね!
2018年9月2日(日)に大阪で開催された「包装族」という展示会に参加してきました。
こちらは新鋭気鋭のデザイナーたちが「世の中にない商品をデザイン」して、提案するもの。
紙を使ったパッケージで、今年のテーマは「粘着」でした。
実際に「生産できる」「生産できない」ではなくって、「世の中への提案」です。
分かりやすいのでは、これは花の持ち運びケース(?)です。
くるっと合わせ面を粘着して、持ち運びできるようにしました。
男性の「女性に花をプレゼントしたいけど、持ち運ぶのが恥ずかしい」という心理を満たす形状です。
この粘着面をつくるのが、実際の生産にはまだ向かないそうなのですが、「なるほどな」と感じました。
(ケースの形状でどうにかなるような気もします)
こちらは瓶のシールの提案。
剥離紙が使われていて、ピラっと一部が剥がせる。
すると、また裏には違うデザインのシールが出てくる。
残った人が飛び跳ねているようなシールもまた剥がせる。
パーティー会場などで人のグラスと間違わないように、グラスにシールを貼ったりもできる。
ちなみに最初に剥がした部分は、コースターになる。
なるほどなー。
この印刷などが困難なようですけど。
この後ろの方のケースは、下の部分と上の部分が分かれています。
上を引き抜くと、、、
ふわーっと下部分のケースが広がります。
美しい。
・・・ん?
でも、テーマの「粘着」は?
ここでした!
シールの粘着面(裏面)にも印刷して、ビンを正面から見たら、まるでホテルの窓から川面を眺めているようです!
この窓のカットが技術的に量産不可能みたいです。
剥がす人も、ちょっとミスれば破れます(笑)
こんなふうに、世の中にない商品を考え出すのも面白い。
【お客様の声を聞くな!時代の声を聞け!】というお話でした。
包装族の皆さん、勉強させてもらってありがとうございます。
★★★ 今後のパッケージマーケティングセミナー予定 ★★★
<大阪>
2018年9月18日(火)
「一発逆転」パッケージマーケティングセミナー
<徳島>
2018年9月25日(火)
<世界でたった一つのブランドのつくり方>~西村博×松浦陽司コラボセミナー~
<徳島>
2018年11月8日(水)
<まっすー(すごはん増澤美沙緒)&まっつー(パケマツ松浦陽司)コラボセミナー>
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。