【あなたなら左と右の椎茸、どっちを買いますか?】~業界の非常識に挑むパッケージチャレンジ~
業界には固定観念のいうものがあります。
これを打破できる人しか、
時代を切り開くことはできないんじゃないだろうか?
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
実は野菜などの青果物のパッケージには
ものすごい固定観念があります。
それは
「青果物のパッケージは絶対に透明じゃないといけない」
ということ。
でも、本当だろうか?
透明だから、青果物のパッケージは安っぽい。
ここの他業種の成功事例で、高級感を持たせる方法は無いだろうか?
お菓子などはよく「雲龍柄」のパッケージで高級感を持たせます。
こんな感じです。
挑むは
同業種の非常識×異業種の常識=お宝ゾーン
そして、出来上がったサンマッシュさんの椎茸袋がこれ!
雲龍袋 しいたけパッケージ
いい感じで高級感が出ました!
・・・ところが!
ここでストップをかけるのはスーパーのバイヤーさん。
「絶対、売れんよ」
「しいたけのパッケージは透明じゃないと」
うーん、まさしく固定観念。
これは、キャズム理論って言います。
イノベーターという
「誰もやってないならやろう」って
価値観の人は全体の2.5%しかいない。
アーリーマジョリティという
「一社でも成功事例があるなら」とか
「他業種で成功してるなら」って
価値観の人は13.5%だけ。
あわせて16.5%を超えない限りは、ほとんどの人は新しいことには取り組まないってこと。
なるほどなー。
・・・で、泣き寝入りするのもなんなんで、
Facebookでこんなアンケートをとりました。
★★★★★
【ご協力を宜しくお願いします】
ちょっとアンケートにご協力を頂けたら嬉しいです。
左の椎茸と
右の椎茸と、
同じ価格だとしたら、あなたはどちらを買いますか??
左か、右か、だけお答えくださると有り難いです。
理由は書いて貰えたら嬉しいですが、
なくても大丈夫です。
ご協力、宜しくお願いします。
★★★★★
もちろん、このアンケートは
「青果物のパッケージは絶対に透明じゃないといけない」
「透明じゃないと、消費者は手に取らないんだ」
という固定観念を確かめるためのものでした。
「ホントかな?」
「今までやったことないだけで、雲龍を選ぶ人だっているんじゃないか?」
と世に問いたかったのです。
すると嬉しいことに、
138名もの方からコメントをいただけてびっくりしました!
<左派の意見>
やはり根強い左派!
「中身が見えない!」
「鮮度を見たい!」
そう言った意見が強かったです。
なかには
「しいたけにブランド感はいらない」
という、ぎょっとする意見もありました。
そして、
<右派の意見>
「高級感がある」
「オシャレ」
「こだわりを感じる」
「左はフツーだから」
「オーガニックな感じがする」
こんな意見が多かったですねー。
そして、なかには
<場合による派>も現れた!
高級スーパーと、安いスーパーなどの売り場の違い
自分用、プレゼント用の違い
用途別、店舗別などで、使い分けると言うこと。
なるほどねー。
さーて、それではいよいよ
結果発表です!
ドキドキしますね。
緊張しますね!
こちらです!
左 59票
右 65票
今回は右の雲龍柄が勝利でした!
※1 右か左かはっきり答えた人だけ集計してます。
「売り場によっては右」とか
「買う人によっては左」とかは省いてます。
※2 多少、数え間違いがあっても許してね(笑)
「なるほどー」と思えるような意見がたくさんありました。
ボクも勉強になりました。
ありがとうございます。
「中身がはっきりと見えなくても、選ぶ人がいる」ってことだけ分かれば、
業界の固定観念に挑んだことになります。
ご協力をありがとうございました!!
この一つの結果を、またバイヤーさんに伝えてもいいのですが、
サンマッシュさんは、
雲龍パッケージは、自分たちでパッケージを決めることのできる産直市へ出荷するそうです。
そして、そこで売れたら、またバイヤーにも話に行けるしね!
・・・ということでした。
ぜひ、売れて欲しいなー。
このパッケージなんですけど、
見かけることがあったら、ぜひ手に取ってみてね♪
サンマッシュ櫛渕協同組合 「足付き椎茸」
- 住所
- 徳島県小松島市櫛渕町字山口37-7
- TEL
- 0885-35-7150
- FAX
- 0885-35-7151
- URL
- https://sunmush-kushibuchi.jp/
★★★ 今後のパッケージマーケティングセミナー予定 ★★★
<徳島>
2018年11月8日(水)
<まっすー(すごはん増澤美沙緒)&まっつー(パケマツ松浦陽司)コラボセミナー>
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。