【レジ袋を有料化するとお客様は減るのか?】~パケマツ的2つの見解~
レジ袋を有料化すると、お客様は離れるのかどうか?
何度か、取り上げている
2020年7月1日からの「レジ袋有料化」問題!
本日は「顧客離れ」について考えてみましょう。
ちなみに、レジ袋有料化するか、どうかについて
世間は、3つの対応に分かれてきました。
1)レジ袋は現状のまま、有料化する
2)バイオマスを配合して、無料配布する
3)バイオマスを配合して、有料配布する
各お店の目的が大切ですね!
レジ袋有料化の本来の目的は「プラスチック削減」ですが、
各店の「なんのために」を考えてみると面白いですよ。
1)レジ袋は現状のまま、有料化する
多くの店舗はこれ!
これは素直に「お国が言うんだから、有料にしよう」ってこと。
また、「今までタダで配っていたレジ袋を販売して、利益を稼げるなんてラッキー」という考えもあります。
いずれにせよ、本来の「プラスチック削減」にはつながりますね。
この方策をとるのであれば、しっかりと事前から店頭告知しておくといいですよ。
2)バイオマスを配合して、無料配布する
バイオマスと言われる、植物性由来の原材料を25%以上混ぜると
「環境に配慮している」ということで、無料で配ってもOKなんです。
これを実施するのが、多くのドラッグストアやディスカウントストアです。
「顧客離れ防止」という側面もあるのですが、
実はちょっと別の狙いもあるようです。
そうなんです。
マイバッグなどでは、買い物前なのか後なのかもわかりにくい。
このサイトによると、
ドラッグストアの万引き率は0.31%で
1店舗当たり年間82万4000円になるんだとか。
これが更に増えると、確かに経営者はたまったもんじゃない(汗)
「プラ削減の動きに反してるじゃないか」と厳しい方はおっしゃいますが
このような万引き増加に対する、経営の厳しさもあります。
致し方ないところがあります。
3)バイオマスを配合して、有料配布する
これは既にイオンなどがやっております。
「無料で配布できるのに、なぜ有料で?」という声もあることでしょう。
実は「プラ削減」の大目的には、これが一番合っているのです。
バイオマスを配合して環境にやさしく、
さらに有料化して、プラ削減に。
大手が率先してこのようにすることで、
やがて、2)のような会社も減ってくるかも知れません。
以上、レジ袋有料化に伴う、大きな3つの対応でした。
さて、冒頭の「レジ袋を有料化すると、お客様は離れるのかどうか?」という問題ですが、
松浦的見解を申し上げます。
・通常小売店は変わらない。
ほとんどすべてのお店が有料化になるので。
・スーパーがドラッグストアにちょっと取られるかも。
同じものが買える場合が多いスーパーとドラッグストア。
「レジ袋が無料だから」と、ちょっとドラッグストアに流れることが予想されます。
まあ、開始前の松浦の予想なんで、あくまで参考に。
これからも検証を続けていきます。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。