【失ったものは戻らない 「落版」について】
漁業関係者と政府が対立!
それもそのはず。
東電の原発から出る汚染水を
海に流そうという方針を固めてるんです。
原発処理水、海洋放出決定へ
政府は
「処理水は人体に影響がない
レベルまで薄めるから大丈夫」
と言い
漁業関係者は
「風評被害があるから
売上が減少する、絶対反対」
と言っています。
両方の言い分も分かるけど
この記事だけで判断すると
抜けている観点があります。
それは「自然の立場」とか
もっというと「お魚の立場」です。
「人体に影響がないレベル」ってことは
「お魚には異常が起こるレベル」ってこと?
そんな水を海に流していいの?
失った自然は元には戻らない。
「売上が減少するから」
なんて、見当違いもいいところ。
論点がズレてますね。
※記事に書いてないだけで
きっと、現場では
話し合われていることと信じてます!
本日のお話は
失ったものは戻らない
「落版」について
お話させて頂きます!
ガチガチ、パッケージ業界の
生々しいお話になります。
その点、お許しくださいませ。
ここから下は
「落版」に興味のある方だけどうぞ!
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あ、まだ読んでくださっている
あなたはありがとうございます。
お話を続けます。
「落版」(らくはん)という
パッケージ業界用語があります。
「ねぇ お母さん だしってなぁに?」
日高食品工業様
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例えば、こんなラミネート袋を作ります。
この場合は5色カラー!
5色分の版が必要となります。
だいたい、1版3万円前後。
つまり、5色カラーだと
15万円の版代が必要になります。
袋代以外に
「別途請求 版代 15万円」
が必要になってきます。
最初に注文して
その時に15万円を別途で支払います!
そして、再発注が
1年以内とかなら問題ありません。
「まだ、あの袋作ってよ」
「はい、ありがとうございます。」
と製造にかかります。
でも、これが
2年後、
3年後に再発注の場合に問題が発生します。
「あの3年前に作った袋、
再発注をお願いします」
「すみません!
『落版』しちゃってるんです。
もう一回版代15万円必要です」
でました!
「落版」です。
「版は落としました(なくなりました)」ってこと。
どうして?
どうして?
一度支払った15万円、
なんでまた払わないといけないの?
「版」というと
「平たいもの」を
思い浮かべる方も多いのですが
実はこんな大きな「シリンダー」なんです。
理由は複数あるのですが
①この版をずっと保管し続ける倉庫がない
②版の表面は錆びる
③版はシリンダーの表面だけで、
シリンダー自体はお客様のものではない。
などの理由で、どうしても長期保管ができません(汗)
メーカーによって違うのですが
目安として1.5年~2年で「落版」します。
こればっかりは
本当にお許しくださいませ。
「パッケージ業界の仕組みの一つ」
としてご理解を頂けたらと思います。
本日のお話は
失ったものは戻らない
「落版」について
でした!
ごくごく一部の方だけに
読んでくだされば嬉しいです(^^♪
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この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。