【ニーズを聞くな!体験を売れ!エクスペリエンスマーケティングで学んだこと!~前略、好みなんて聞いてないぜSORRY~】
【ニーズを聞くな!体験を売れ!エクスペリエンスマーケティングで学んだこと!~前略、好みなんて聞いてないぜSORRY~】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日は久しぶりにエクスペリエンスマーケティングセミナーに参加!
師匠の藤村正宏さんの講演からまたまた素晴らしい気づきを頂きました!
「お客様のニーズを聞くな!」
思わず、「そんな馬鹿な」と思うような教え!
そのことを、私なりにパッケージマーケティングネタとしてカスタマイズさせて頂きます!
・・・・・・・
私はこう思います。
「お客様のニーズを聞いてはいけない」
なぜなら、答えはほぼ決まっているからです。
「安くて、いいものください」
こんなお客さんばかりだったら辛いですよね。
お客様は自分の真のニーズに気づいていないのです。
だから、気づいてもらって、高くても買ってもらえる理由を教えてあげないといけないんです。
例えば、地ビール屋さんは昔、ものすごく流行りました。
次々と創業しましたが、ブームが去ったあと、次々と潰れていきました。
これは「お客様のニーズを聞いたから」です。
地ビールの特徴は「のどごしが濃くて苦い」だったりします。
ところが多くのお客様に「ニーズ」を聞くと
「のどごしすっきりで爽やか」がいいと答えます。
このニーズに答えて、どんどん「のどごしがすっきり爽やか」なビールに近づけていきます。
これによって何が起こったか?
そう、どんどんスーパードライのようなどこにでもあるビールに近づいていったのです。
そして、もともと地ビールが好きだった人は
「なんだか普通のビールになっちゃったな」と飲まなくなる。
普通のビールが好きな人は
「普通のビールだね。普通なら安くていつものがいいよね」と飲まなくなる。
だれも飲まなくなっちゃったのです(泣)
もしも「お客様のニーズを全く聞かないビール」があったとしたらどうでしょうか?
面白いと思いませんか?
こんな商品があります。
前略 好みなんて聞いてないぜSORRY(ヤッホーブルーイング)
すっごく気になる商品でしょう(笑)!
この商品、2012年10月に発売して、2か月分の在庫が1週間で売り切れる大ヒット!
開発コンセプトは「お客様のニーズは聞きません」!
「自分たちが心から飲んでみたい、まだ見ぬ美味いビールを造る」というもの!
ネーミングで分かりますよね(笑)
商品自体がとっても個性的!
さらに2つのこだわりがあります。
1:米麹は使います。
2:作るたびに味が変わります。
びっくりしませんか?
「作るたびに味が変わる」なんて!
まさに、お客様のニーズを聞いてない(笑)!!
だから、この商品、
一本324円と値段もビールとしてはかなり強気ですが、売れているんですね!
毎年、味が変わるので、毎年、パッケージを変えて発売中です!
・・・・・・
藤村正宏さんの昨日の講演より得た気づきをパッケージマーケティングネタにしました!
スコット(藤村さんのことです)、いつもありがとうございます。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。