【え?その商品、売れないんですか?それじゃ、思い切ってネーミングも丸っきり変えてしまってはいかがでしょうか?】
【え?その商品、売れないんですか?それじゃ、思い切ってネーミングも丸っきり変えてしまってはいかがでしょうか?】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
このような質問を受けることがあります。
「この商品、売れないんですよ。売れるように変えたいんですけど・・・」
そんな時、私はこのような提案をすることがあります。
「じゃあ、ネーミングもパッケージも全く違うものに変えますか!
大抵の場合は、
「・・・は?!」
というようなリアクションが返ってきますけど(笑)
なぜ、ネーミングの変更を提案するかというと、
その商品の良さが、あるいは独自の価値が伝わってない場合が多いんですね。
まったくお客さんに伝わってない。
例えば「ひじき」です。
ほとんどの商品ネーミングは「ひじき」です。
筆文字で書いてますね。
そして、海鮮を象徴するように、青、緑、白系統のパッケージ。
これじゃ、お客さんが他の「ひじき」との違いが分からないですよね。
2014年に徳島ぎょれんさんから、ひじきパッケージのリニューアル依頼を受けました。
たしかに、前のパッケージは違いが分からないようなパッケージでした。
もしも、特徴を全開に伝えるパッケージに変えたら???
そこでヒアリングを開始。
徳島ぎょれんさんの特徴であり、他社が表現してないことを探っていきます。
そして完成したパッケージがこちら!
「徳島生まれの 徳島の漁師による とくしま漁連がおすすめする ひじき」
どうです!?
大リニューアルでしょう!
それにしても長いネーミングです(笑)
パッケージマーケティングの特徴としては4つ!
1)他社を圧倒するパッケージの色
青、白、黒などが多い他社ひじきパッケージとは全くの別物!
2)栄養成分表示の三角形
カルシウム、鉄分、食物繊維が取れることをアピール
これをアピールしている商品が少なかった。
3)家族のイラスト
本当にひじきを買ってほしい育ち盛りのお子様を持つお母さんに
「あなたのための商品ですよ」と
分かって貰いやすくするための家族のイラストも入れました。
4)安全安心の徳島産をアピール
なんせ、ネーミングがすごい!
「徳島生まれの 徳島の漁師による とくしま漁連がおすすめする ひじき」
海外産のひじきは一切混じってません。
完全に徳島県産であることを何より強くアピールしました。
パッケージマーケティング裏面では担当の木村久美さんが熱い思いを語っているもの特徴です!
この商品、実はとある従来納入先のスーパーへのリニューアル提案でした。
しかし、そのスーパーさんはリニューアルを受け入れてはくれませんでした。
ところが、このパッケージになったことで、他のお店がほっておきません。
違うスーパーの導入が決定しました。
産直市や、お土産物屋さんにも導入されます。
びっくりすることに、居酒屋でも販売開始されました。
結果、従来スーパー(従来パッケージ)の売上の上に、
販路も広がり、年間約1万袋の増産となりました。
売れない商品を売れるようにするために、
思い切ってネーミングもパッケージも変えちゃうって方法もありますね。
これぞ、パッケージマーケティング!!!!!
徳島ぎょれんさん、ありがとうございます。
(http://www.tokushimagyoren.or.jp/)
徳島県漁業協同組合連合会
〒770-8516 徳島県徳島市東沖洲2丁目13番地
TEL 088-636-0500 FAX 088-636-0525
(担当:林さん、橋本さん、木村さん)
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。