【「パンフレットが欲しい」というお客様に「パンフレットを売らない」という、増澤美沙緒さん(通称まっすー)のパッケージマーケティング】
【「パンフレットが欲しい」というお客様に「パンフレットを売らない」という、増澤美沙緒さん(通称まっすー)のパッケージマーケティング】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
昨日は松山でPOP&チラシの1日セミナーを受講していました。
講師は増澤美沙緒さん(通称まっすー)!
本当に超実践的なセミナーで、私にもまさかカワイイ手書きPOPやチラシが書けるとは、びっくりしました。
さて、まっすーがそのセミナーの中で紹介していた
増富ラジウム温泉郷の包装紙の話があまりに素晴らしいパッケージマーケティングだったので紹介させてください!
まっすーは2014年の年末頃に、お客さんからこのような依頼を受けました。
「パンフレットが欲しい」
普通であれば、「はい!パンフですね!」ということで制作を開始します。
ところが、まっすーは普通じゃない!
いろいろとヒアリングや取材を重ねるなかで、まっすーは感じます。
「これはパンフじゃな方がいいな」
どうしてそう思ったかというと、
増富ラジウム温泉に来るお客さんは、お土産を買います。
そのお土産を渡した人と、増富ラジウム温泉のことについて語り合って欲しいというストーリーを考えたそうです。
そうして思いついたのが「包装紙」でした!
そして完成した包装紙がこれ!
すごろく包装紙!
た、た、楽しそう~!
特徴は3つ!
・増富の歴史と施設の魅力伝えるアイデア包装紙
・増富ラジウム温泉郷がユニークな包装紙でPR
・包装紙は増富を知れる「すごろく」になっている
以下は、まっすーの文章から抜粋です。
☆☆☆
北杜市増富ラジウム温泉郷とヴィンテージリゾートは、北杜市商工会が支援するウェルネ
ス・ツーリズムモニターツアー事業の一環として、増富の歴史や魅力を伝えるため、包装紙を広
告媒体にするユニークな取り組みを始めた。
「野菜の種は買わずに、穫れた野菜の種を蒔いて収穫してきた」という増富。当初、パンフ
レットを作成する予定だったが、今ある物を利用する文化を大切にして、包装紙を広告媒体に
することにした。
これまで各施設名が入った普通の包装紙を各自使っていたが、旅館や商店、ヴィンテージリ
ゾートが共通の包装紙を使い、自慢の商品やサービス、思い出のエピソードなどを綴ったすご
ろくにすることで、押し売りではなく、楽しみながら魅力を感じてもらえるように心がけた。
このすごろくとセットになった「ふろく」には、サイコロやコマも付いていて、遊びながら
増富を知ることができる。ゴールを目指して前向きに進むように「戻る」のマスが無い。
手づくりまんじゅうを販売する渓月の小森令子女将は、「お土産用パックをこの包装紙で包
んだら大変喜ばれて、追加購入していただけた」という。また、ロビーですごろく遊びをするお
客の姿が見られる不老閣の八巻苗美女将は「最近はすごろくで遊ぶことも少なくなっているの
で、ご家族やお友達と楽みながら増富の魅力を知って欲しい」と話す。
☆☆☆
素晴らしいです!すごろく包装紙!
「戻る」のマスがないところもサイコーですね。
ちなみに、この包装紙が誕生して、
まっすーが何より喜んだのは女将たちやお客様たちがこの包装紙を楽しそうに取り扱ってくれることだそうです。
本当に楽しいパッケージマーケティングですね。
もちろん、メディアもほおってはおきません。
新聞などにも取り上げれているようです。
まっすーこと、増澤美沙緒さん。
昨日は貴重なセミナーと、そして本日の「すごろく包装紙」のネタをありがとうございました。
そんな、まっすーのブログはこちら!
ぜひ、要チェック!
http://www.sugohan.com/
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。