【ご存知ですか?長年愛されるパッケージの意外な2つの共通点とは?】
【ご存知ですか?長年愛されるパッケージの意外な2つの共通点とは?】
お世話になります。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
本日の質問はペンネーム「温故知新ガール」さんからです!
質問!
「長年愛されてパッケージも殆ど変わっていないロングセラーのパッケージってありますか?」
はい、ありますよ。
2014年グッドデザイン・ロングライフ賞を参考に紐解いてみましょう!
第3位!
カロリーメイト!
1983年に販売開始依頼、32年間ほぼ変わらぬパッケージです。
発売当時、日本人のライフスタイルが変化による朝食抜きや栄養の偏りが問題視されていた時だったそうです。
その時にいつでも手軽に5大栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)がとれる「カロリーメイト」が登場!
あの時は私は小学生でしたが、びっくりしましたね!
「バランス栄養食」という新しいジャンルを確立しました。
実は、ロゴは2003年に若干細くなったそうですが、それくらいの変更だけです。
(一般で気づいた人なんていないでしょうね~)
第2位!
セメダインC!
1938年に販売開始、77年間ほぼ変わらぬパッケージです。
まだまだ工業弱小国だったころの日本で、とっても性能の良い接着剤のセメダインCを発売。
戦争中に一時生産中断したそうです。
その後、模型飛行機ブームにのって増産!
今のパッケージデザインになったのは、戦後復興期ごろからだそうで、皆さんご存知の黄色地に黒で赤字抜きという、カラフルパッケージになりました。
大正〜昭和期の商品としては相当珍しい英語表記の商品名で、舶来品イメージを強調したんだそうです。
そして、いよいよ第1位!
ミルクキャラメル!
1913年の発売からなんと102年!
東京大正博覧会のときに紙サック入りのミルクキャラメルパッケージになったそうです。
当時からほぼ変わらぬパッケージで発売されているんですね~。
いやー。
素晴らしいですね。
こうやって、ロングセラーのパッケージがあるって。
それにしても3つ並んで見ると、とっても不思議です。
2つの共通点がありますね。
1)黄色
全て「黄色」主体のパッケージなんですよね。
ちょっと私もびっくりしています。
2)ブランドカラー
そしてもう一つ、共通点はブランドカラーであること。
カロリーメイトはかろうじて中身も黄色と言っていいかも知れませんが、
セメダインは中身は透明です。
ミルクキャラメルは茶色です。
コーラが黒い液体なのに、赤のイメージがあるように、
しっかりとしたブランドカラーを作り上げているのです。
ロングライフデザイン賞に黄色パッケージが重なったのはたまたまだと思います。
(コーラも赤ですしね)
しかし、こうやって「ブランドカラー」を作っている商品が、パッケージが、やっぱり長年愛されるのですね。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。