【万人受けより、特定の人に見てもらいたい、選んでもらいたい、覚えてもらいたい。日高食品工業の「今日は昆布」】 ~パケ買い推進委員会~
【万人受けより、特定の人に見てもらいたい、選んでもらいたい、覚えてもらいたい。日高食品工業の「今日は昆布」】
~パケ買い推進委員会~
こんにちは。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
「万人受けするようにパッケージを作りたい」
このようにご依頼を受けることがよくあります。
でも私は思うんです。
「万人受けはありえません。」
例えば、「昆布だし」のパッケージを考えてみましょうか。
普通にやると昆布だから、みんなに受けるように
やっぱり筆文字で「昆布」かな。
そして、色は海産系の青、緑の色を使って。
奇抜な色を使うと変に思われるからね。
なんとなく、波を使って。。。。
こんな風に開発された商品パッケージって、どこも似たり寄ったり!
お客さんは他の商品と区別がつきませんよね。
だから、あなたの商品が売り場で埋もれてしまうんですよね!
昨年、日高食品工業様からのご依頼で、
「ドラッグストア・コスモス様に向けた昆布だし」のパッケージ依頼を受けました。
万人受けを目指すのではなく、
特定の人に受けるようなパッケージ開発をしております。
ちなみに、特定の人(ペルソナ)はこんな人!
・・・・・・・・・・
鈴木景子さん 36歳
夫39才、娘6才、息子3才の4人暮らし
旦那や子供には愛情料理をと思っていても、
日々の忙しさがあり、
ついつい手抜き料になってしまうことに罪悪感がある。
・・・・・・・・・・
そして、このペルソナ鈴木景子さんを喜ばせるためのパッケージに変わっていきます。
この鈴木景子さんに興味を持ってもらうようにパッケージを設定していきます。
そして完成したパッケージがこちら!
どうでしょう?!
いわゆる、昆布のパッケージではございません!
1.色
他の昆布パッケージに埋もれないように金色を採用
2.ネーミング
「××産昆布」では食卓シーンを想像できません。
「今日は昆布」というネーミングで食卓シーンを想像できるようになってます。
3.キャッチコピー
「ひと手間ちょい足しごちそうメニュー」というキャッチコピーを添えました。
顆粒の手抜きではないんだということを、ペルソナ鈴木景子さんに伝えます。
いつもペルソナの鈴木景子さんは「ついつい手抜き料理になっちゃう」と罪悪感を持っています。
この罪悪感から開放してあげます。
どうでしょう?
徹底して鈴木景子さんの心に響くパッケージになりました。
パケ買い推進の提言として、
「あなたの大切な商品が売り場で埋もれてしまう3つの理由」があります。
1)見つかりにくい
2)選ばれにくい
3)覚えにくい
そして、この日高書品さんのパッケージは、
1)見つかりやすい
他社と異なる配色をしたパッケージ。
イラストもふんだんに使い、主婦の目につきます。
2)選ばれやすい
単なる「安さ」売りではなく、
おもてなしや食卓のシーンを創造させるネーミングやデザイン!
他商品との違いが訴えられています。
3)覚えやすい
もちろん、一度使えば識別性ばっちりのパッケージですから!
リピートしやすいですよね!
だから、この「今日は昆布」。
だし用は発売10ヶ月で2万袋を突破するような商品になっております。
一人の心を打つ商品は、2万人の心を打つ商品になることを証明してくれました。
日高食品工業様!
http://hidaka.yh.shopserve.jp/index.html
このような商品開発を手がけさせていただいてありがとうございます!!!!!
日高食品工業さま
http://hidaka.yh.shopserve.jp/index.html
兵庫県姫路市花田町勅旨30番地の1
Tel. 079(251)1152 Fax.079(251)1153
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。