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2017年01月1日

【常識から逸脱する前に、まずは仕事の起源を考えてみた】<パッケージデザイン・制作のパッケージ松浦(四国徳島)>

あけましておめでとうございます!
正月もパッケージのことを考えるパッケージマーケッターの松浦陽司です。

自分の仕事に誇りを持つってとっても大切です!
でも、目の前の仕事にだけ取り組んでいると、
「なんでこの仕事してるんだろう?」とか疑問も湧いてきますよね。

しかも「パッケージの仕事はゴミつくってるようなもんだろ」とか言われたりしたら、
「あぁ、自分の仕事って社会的悪なんだ」なんて、嫌いになったりするときも。。。

そんなときは「この仕事の起源」や「語源」を考えるとよかったりしますよ!

「パッケージ」とは日本語で「包む」。
このパッケージの起源は奈良時代(710年~794年)の「風呂敷」です!
(正式に「風呂敷」と呼ばれるようになったのは室町時代から)

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ちなみに、日本人は商品やお礼の品は、風呂敷や袱紗(ふくさ)に包んで渡します。
これは「心を包んで渡す」という意味があり、日本人独特の文化なのです。
(海外では容器に「入れる」という文化)

しかも、「包む」の語源は実は「慎ましい(つつましい)」なのです。
日本では商品やお礼の品などを裸のまま渡すのが失礼とされています。
風呂敷などに日本人の「慎ましい」気持ちを「包んで」渡しているんですね。

ちなみに、本来の風呂敷の使い方として「持って帰る」のが基本です。
手渡す側も風呂敷は解いて、贈答の品のみを渡すのが作法です。

でもこれは現在では変わってきてます。
現在では「風呂敷」自体がギフトラッピングのパッケージです。
そのまま風呂敷も置いて帰った方が多くの場合は喜ばれます!

「包」という感じは実は象形文字で「お母さんのお腹の中にいる赤ちゃん」を表しています。
包んだ商品をわが子のように愛おしく、愛する。
そんな温かい思いが込められているんですね。

昔はパッケージではなかったので、風呂敷でした。
ですから「包んで」、「結んで」ましたね。
実はこの「結ぶ」には深い意味も込められています。

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君が代の歌詞の中に「苔がむす」とありますね。
この「むす」には「生まれる」という意味があります。
そしてこの「むす」が派生して、「結ぶ」になったと言われています。

つまり、「むす」=「結ぶ」という文字は
二つの異なるものが出会い、生まれる命を表しています。

人間で言えば、お父さんとお母さんが出会って子供が生まれますよね。

子供を
男の子の場合は、「息子」=「むすこ」
女の子の場合は、「娘」=「むすめ」
と言います。

両方とも「むす」が付いています。
偶然じゃないんですね。

つまり、
「結ぶ」=「むす」という文化は日本で大切にされてきました。
「結ぶ」という行為は、まさに「命を吹き込む」行為なんです!

現代のパッケージ事情では、結ぶことは殆どなくなりました。
最後は包装紙に包んだり、シールで留めたり、紙袋に入れたりします。
つまり、「パッケージ」するのです。

「結ぶ」が進化して「パッケージ」になってます。
「慎ましい」が語源となり「包む」になってます。

大切な人への贈り物に、贈り手の思いを込める。
パッケージすることで商品を愛おしく思い、命を吹き込む。
パッケージで、あなたと私に新しい価値を生み出す。
そんな思いがあったんですね!

・・・というわけで、そんな素晴らしい仕事に取り組めて私は今日も最高です!
これからもいろいろな商品に命を吹き込んでいけるように楽しみますっ!

2017年は「常識から逸脱」していきます!
どうぞ宜しくお願いします。

 

 

 

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この記事を書いた人

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パッケージマーケッター 松浦陽司

1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。

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