<日創研経営研究会 特別研修 「ビジョン・経営理念・コア・コンピタンスとマネジメントで立派な会社をつくろう」>
2017年11月13~14日
日創研経営研究会 特別研修が東京のイースト21で開催されました!
「ビジョン・経営理念・コア・コンピタンスとマネジメントで立派な会社をつくろう」
ボクももちろん、一生懸命に学んで、、、
・・・スミマセーーーン、今回は参加できませんでした!
徳島経営研究会 広報活性化委員会の副会長というお役目を頂いているのにスミマセン!
せめて、ものお役目で「参加者レポート」を情報共有させて頂きます。
画像は山のせの早藤晋弥常務のFacebookから勝手にいただきました。
ありがとうございます。
<レポート作成者 日乃出本店 西川弘祐さん>
11月13日・14日の2日間、東京で開催された特別研修に参加させていただきました。はじめて参加させていただきましたが、全国の経営研究会のメンバーが800名近く集まり、田舞さん、松原さん、檜山さんの講義をまとめて聴くことができるというとても贅沢な内容でした。
2日間の研修を通して、短期的な活動である「リストラクチャリング」、「リエンジニアリング」と、長期的な活動である「コア・コンピタンス強化」についてディスカッションを交えながら学びました。
「リストラクチャリング」とは、無駄を削っていくこと。「リエンジニアリング」とは事業を再構築すること。この二つは企業活動においてとても重要な活動ではあるが、競合相手に対しての活動であり、差別化ができず、価格競争につながりやすい。それに対して「コア・コンピタンス強化」とは顧客に対して圧倒的な貢献力を作ることであり、競合相手に対して競争有利となる活動であり、価格競争から抜け出すこと。
「コア・コンピタンス」とは、組織の各個人に蓄積されていく専門知識や経験を、他の人の知識や経験と独自の方法で融合させた「各個人のスキル・知識・体験・ノウハウの集合体のこと」と定義されました。競争優位を作り出すためには、一人の力ではどうにもなりません。会社に蓄積された複数の力の集合体になってはじめて達成することができる。そしてコア・コンピタンス経営のポイントとしてあげられたのは次の4つでした。①経営理念の確立、②健全な企業文化の醸成、③マネジメント(人・仕事・組織)、④財務力。
コア・コンピタンス経営で会社にもたらされる利益は、会社がお客様に提供できた利益であることも改めて学びました。健全な経営とは、お客様に利益をもたらすこと。その基本をしっかりとしなければいい会社にはならない。
2日間の講義の中で、一番学びになったのは、田舞さんによる「ビジョン」についての講義でした。「ビジョン」とは経営者の念いの発露であり、いくら念いを言葉にしても、熱意のない念いはビジョンにはならない。誰にも負けない熱意と、絶対にやり遂げるという信念。頭で考えた模範解答だけでは決して良い会社にならないという内容は、まさに会社の現状を表しています。「会社がうまくいかないのは、社長がそう念っているからだ」、「人財育成がうまくいかないのは社長がそう念っているからだ」、繰り返し田舞さんから語られるその言葉はまさに自分にむけられたものであり、響きました。「企業経営にマジックはない。熱い念い以上に経営は伸びない」。
会社は社長の、経営者の器以上にはならない。私自身が学び続け、実践し続け、成長しないといい会社にはならない。
「日新た 日々新た それでようやく相変わらず」
<テニスアリーナガーデン 井澤義治さん>
●ビジョンについて <田舞講師>
人間は念った通りに生き、経営も念った通りになっている。熱意(誰にも負けない)と信念(絶対にやり遂げる)がなければよい会社にならない。心の迫力がビジョンである。全てに段階があり、実現の手順がある。企業経営にマジックはなく、熱い念い以上に業績はのびない。ハウツーのみになっていないか?模範解答で自己満足していないか?松下幸之助翁の考え方参考に、成功の方程式=熱意×念い×考え方×投入量に決意はあるか?
●これからの経営戦略 <松原講師>
コア・コンピタンスとは、各個人のスキル、知識、経験、ノウハウの集合体であり、自らの専門知識や経験、他の人の知識や経験を独自の方法で融合させる事である。業務プロセスの見直し等の「リエンジニアリング」や不採算部門の閉鎖等の「リストラクチャリング」とは他社に追いつく為の短期的戦闘思考であり、競合他社との同質化を招く。競争優位の構築を目指した差別化、ニッチャー戦略でない長期的な戦略思考がコア・コンピタンス経営である。
●未来の為の競争、コア・コンピタンス <松原講師>
新しい市場機会でシェアを獲得する為には今後、自社が参画できる範囲を最大化し、コア・コンピタンスの構築と強化を計り、サービスの具体的方法を見つけないといけない。競合に対して、独自性が明確にあり、かつ優位性が明確ありから、技術力、提案力、開発力が強みとなる。
●企業文化とコア・コンピタンス経営 <檜山講師>
企業文化とは、長い時間をかけ組織メンバーに共有された物の見方考え方、価値観、思考や行動の様式、として見られる発想や行動であり、TOPの健全な価値観、哲学、倫理感から生まれる。機能不全には①目標に向かって団結しない②古いままで問題処理③課題や状況と無関係に意思決定④人間関係の問題⑤無関心、援助しない、求めない⑥進捗に反省、改善、チェックなし⑦冒険しない⑧不信感有等の結果を招く。
●コア・コンピタンス経営にはマネジメントが必要不可欠 <檜山講師>
経営資源を有形無形に関わらず、効率的、効果的に活用する体系がある。コア・コンピタンスの見つけ方として①顧客創造の仕組み(販売力・営業力・システム・ノウハウ)②競争他社ができない事(ベンチマーク)③事業領域優位性(市場動向と強み・弱み)④顧客満足(サービス・技術)がある。今後は知識・技術労働者とサービス労働者に分かれる。知識労働者とは「手についた熟練や筋肉で働くのではなく、生産に関する創意・知識・情報で働く人を言う。(P.ドラッカー)
●事例研究 コアコンピタンス経営 <松原講師>
コア・コンピタンス3条件とは、①他の市場へ参入する可能性がある②サービスが顧客にもたらす価値に貢献する③ライバルにマネできない である。
●まとめ <田舞講師>
「観客からプレーヤーになれ!」「情けは人のためならず」
私たちの業務は贖罪(犠牲や代償を捧げて罪をあがなう・罪滅ぼし)であり、お客様の困りごとを解決する事無く、商品・サービス開発・人財教育はない。
感想)毎年、この研修を受講し、コア・コンピタンスを学びます。年を重ねるにつれ、特に松原講師の解説がわかりやすく、益々理解が深まりました。周辺バリューの5W1Hを自社の経営計画書にしっかり反映させ、自社の未来を明るくします。来年は何度目かの業績アップ上級を受講しますので、ご一緒しましょう。
<山のせ 早藤晋弥さん>
田舞さん
「ビジョンとは何か、その発生源を探る」
ビジョン実現には段階がある
⇨人間は念った通りに生きている
⇨経営も念った通りになっている
業績が悪いところ
・人を育ててない
・ハウツウばっかり求めている
経営者が自立していないとビジョンは生まれない。
自己を確立できているか??
⇨自分の向かうべき方向が明確かどうか。
あれやってみたい。これやってみたい。
⇨フラフラする人は自己確立していない。
ビジョンが決まっている人は
自己が確立している
日創研の通信講座に田舞さんの映像がある⇨チェック!!
情熱・熱意・執念 何がなんでもやり遂げる
自らがやるという気持ちが弱い。 何がなんでもやり遂げる
熱意のないところには何も生まれない 自分の企業に、商品に、命をかける
テクニックでは良くならない
熱意×念い×考え方×投入量
松下幸之助さんの言葉
思考、考え方をマネージメントしなさい
50年の歴史で困難な場面にあったことはたくさんあるが、
結局良いも悪いも決定するのは自分自身ですわ。
⇨全部自分が作っていること
私なりに失敗した人が、なぜ失敗したかを考えて見ることがあるが
その人自身が望んでいるかのごとく行動しているように思う
⇨成功したいと念っているが、実際は失敗するような行動しか取っていない
経営者の思いの発露
ビジョンには 高い視点 広い視野 深い考え方
思いのレベルは形となって姿を顕わす
第一段階
現実の厳しさを実感する時代
①成功する人はこの段階で耐える習慣を持つ
小学校の音楽室。床のジュータンをめくり、張り替えるための作業をする
②自分との葛藤、理想と現実の戦い、理想が高い人ほど現実の厳しさが見える
⇨GRIT(やり抜く力)
最大の難敵や原因は全て自分にある
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事の前にありては怠惰(たいだ)
事にあたっては粗忽(そこつ)
事の後においては安逸(あんいつ)
是 百事成らざる所以なり、
天才も要するに勤勉のみ
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われわれは肉体的精神的資質のごく一部分しか活用していない
第二段階
模索の時代
模索の時・どうすれば この状況から抜け出せるか
第三段階
試行錯誤の時代
第四段階
情報キャッチの時代
ビジョンは無意識に情報を求める
第五段階
実践行動の時代
成功 ← 100人
50時間 90人が諦める 10人しか残らない
100時間 ⇨ 1人
第六段階
第二の模索の時代
第七段階
未来に向けてのビジョン確立の時代
①人材育成の基本は社長自らなんでも挑戦していく。
その後ろ姿を見せる事
・ドイツの太陽光発電は二毛作
究極の教育は、後ろ姿しかない。
人間は心の持ち方を変えることによって、人生をも変えることができるということだ。
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松原講師
コア・コンピタンスとは
各個人のスキル・知識・経験・ノウハウの集合体
⇨組織的な集合学習
専門知識や経験・・・独自の方法で融合させる
損益構造・・・
4つの兆候
①売り上げが下がり始める
②変動費が上がり粗利益が減少する
③固定費がいつの間にか上がる
④経常利益が出なくなる
経営戦略を持たない企業の4つの兆候
・不採算部門の縮小・撤退
・事業所の統廃合・閉鎖
・コスト削減
・固定費変動費削減
リストラクチャリング
・業務プロセスの見直し
・組織体制の見直し
・製造工程を見直す
・品質改善
リエンジニアリング
競合他社に追いつくため
⇨競合他社がすでに実行している
戦略の真似をしようとしているに過ぎない
近いか、安いかではない戦略⇨同質化競争じゃないもの
競争優位の構築を目指した活動がどれくらいあるか?
⇨未来の市場は創出できない
短期的・・・ライバルに勝つ、追いつくため
↑戦闘思考
長期的・・・自社が優位になり、生き残るための考え方
↑戦略思考
競争優位者がマーケットに存在していてその競争者に負けている
自社の顧客に与えるベネフィットが劣化している
↓
これからの経営戦略
競争優位・・・いかに作り上げていくか
競争優位を作り上げていく、源泉は何か
↑源泉がコア・コンピタンス
企業の競争は大きく分けて2つ
1価格競争 他社よりも安く
値引きをする
・・・それでも利益が出ている
2非価格競争 価格以外の「付加価値」を売り物にした競争
非価格競争
・その企業でしか扱っていない価値ある商品
・その企業でしか創造・提案できない価値ある感動サービス
・顧客が絶賛する組織風土やブランド
非価格経営に関する実態調査 836社
価格競争型企業 非価格競争型企業
81% 19%
どんな環境でも勝つ
事業領域
・攻めるお客様は何か
・攻める商品は何か
・攻める価値は何か
ポートフォリオ
育てる 攻める
捨てる 守る
ポートフォリオを見ていない?
ごちゃごちゃになっていない?
これからの企業戦略
育てる(お客様・商品)
攻める(お客様・商品)
・・・どんなコア・コンピタンス
同質化競争。
本当に強いライバルはどこか。
戦略的優位・・・だけでいいのか??
未来を読む
↓
自社のコア・コンピタンスに照らしてみる
↓
誰を顧客にするか?
どの市場で勝負するか?
↓
自社が所有する
どのコア・コンピタンスが利用できるか?
↓
新たに必要な、育てなければならない
コア・コンピタンスは何か?
競争優位を作り上げる源泉がコア・コンピタンスです。
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ウーバー:タクシー
メルカリ:中古品
アマゾン
自社の業界の未来は、今とどう違っているのだろうか?
未来をつかむため⇨新しい市場機会
どのような企業力を築きあげるのか?
どのような新しい顧客集団を研究し?
どのような新しい流通チャネルを開拓し?
どのような優先順位で製品開発を進めるべきか?
コア・コンピタンス経営が必要な時代認識
①自社のコア・コンピタンスを用いて、市場の主導権を獲得しようとする競争の時代
主導権を握れる商品・サービスを生み出すものは何なのか??
商品は市場範囲を広げれるもの
②コア・コンピタンスがない、あるいは明確でなければ競争に負ける時代
③長期的視野を持って、コア・コンピタンスの構築と強化に努めると同時に、それを製品やサービスに活かしていく 具体的方法を見つけ、育成しなければ勝ち残れない時代
コア・コンピタンス
顧客に対して(利益・利便性)
①顧客に与える利益が高いこと
②顧客の利便性があること
③顧客から見て何が得られるのかわかりやすいこと
市場に対して(影響)
マーケット・市場に与える影響が大きい
競合に対して(独自化・異質化)
①独自性が明確であること
②優位性が明確になっていること
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檜山講師
企業文化とは
①その企業固有の価値観、伝統
②その企業固有の行動様式、規範(ルール)、思考様式
③その企業固有のパラダイム(ものの見方、考え方)
1 メンバーへの機能(社員のやる気)
2 組織への機能(組織の活性化)
3 外的機能(顧客・取引業社・地域社会)
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たこまん さん 事例研究
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2つ日間の研修で感じたこと
・熱意持って進めていく。必ずやり遂げる。⇨自社での実行力が弱い。やる気や健全度のマネージメントの仕組み
・自社のコア・コンピタンスを考え直すきっかけをいただけたことは、有難いこと
・全員参画力、商品開発力、販売提案力、地域密着力、改善追求力、人財育成力、人財定着力
これらを高めていく仕組みを作ること
・自社の顧客ターゲット見直し:40代女性
食事の時間を大切にする人
自分だけでなく家族や友達の健康にも気を使う人
儀礼節や記念日を楽しみにしている人
・コア・コンピタンスはお客様に対する戦略であり、経営課題を捉えるものではない⇨経営品質で全体を補完しながら進めていくこと
・統合・展開の力(リーダーシップ)が自分自身として弱い。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。