上甲晃さん③ 人を活かす、全てを活かす
人を活かす、全てを活かす
松下幸之助がよく、人からこのように言われておりました。
「松下は二流、三流の人を集めて、一流の仕事をする会社だ」
考えて見れば、一流の人を集めて、一流の仕事をするのであれば、それは普通のことです。
二流、三流の人を集めて、一流の仕事をするから素晴らしいのです
そのように言われるのは、松下幸之助が人の長所を見つける天才、人を育てる天才だったからです。
例えば、松下幸之助は中卒で学歴がありません。
普通に考えたらデメリットですが、松下幸之助は「私には学歴がない。だから良かった。社員さんみんなが偉く見えた。立派に見えた。だから素直に言葉を聞くことができた」と言います。
また、ある部長との会話です。
部長「松下社長、あいつは非常に暗い男です。営業をやめさせてください」
松下「そんなに暗いんか?」
部長「はい、本当に暗いんです。あいつがいるだけで周りも暗くなります。ぜひとも、配置転換をお願いします」
松下「暗かったら、…それは、ええわな」
部長「…は?なにをいっているんですか?良い訳ないでしょう!」
松下「暗かったら、ええわ。松下には得意先も多い。そんなに暗いんやったら、葬式とお通夜の担当にしよう」
このようにどんな人材でも、常に活かそうと考えている人でした。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。