<俺たちの仕事は“ゲストにハピネスを!”与えるってミッションだよ!>
2018年4月23日(月)マルブン上半期勉強会のパート3!
<ディズニーが提供している価値は何か?>
加賀屋感動ストアーマネージメント 加賀屋克美氏の講演です。
まーーー、はっきり言って、終始大爆笑の講演!
漫談なんだか、講演なんだか、途中でわからなくなるくらいの加賀屋氏のお話でした。
加賀屋さんはディズニーの元社員。
働き始めたころに先輩にこんなことを聞かれます。
先輩「加賀屋ー。お前の仕事ってなに?」
加賀「・・・え?ジャングルクルーズの船長です」
先輩「アウトーーー!違うよ」
加賀「え?なんでですか??」
先輩「そんな仕事の内容を言っちゃダメだよー。俺たちの仕事は“ゲストにハピネスを!”与えるってミッションだよ!」
加賀「なるほど、ミッションですか」
先輩「そうそう、だからたくさんのお客様とお友達になって、笑顔になってもらうことだよ」
加賀「は、はい」
先輩「そのためには“いってらしゃーーーい”“また明日ーーーー”って挨拶をしっかりね」
ジャングルクルーズってモノではなくって、
キャスト(社員さん)とゲスト(お客さん)との関わりという「ヒトの価値」を目的とすることが仕事であると!
どんな仕事にしても、この「目的」って忘れがち。
でもこれがめっちゃ大切ですよね。
それがよくわかる加賀屋さんのお話。
それとこんな話も。
先輩「加賀屋ー。お前、一緒に働いてるキャストのフルネームと誕生日と趣味とわかる?」
加賀「えーーー、フルネームは言えても、全員の誕生日とか趣味とかは無理ですよ」
先輩「ダメじゃん、加賀屋!」
加賀「・・・それって、覚えないといけないんですか?」
先輩「いやいや、何言ってんの?“覚えなきゃいけない”じゃなくって“覚えたい”だろ?」
加賀「え?」
先輩「ほら!例えば加賀屋が“つばさちゃん”って女の子を大好きになったとするじゃん」
加賀「は、はい」
先輩「そうしたら、つばさちゃんのことめちゃめちゃ知りたいでしょ?誕生日も趣味も知りたいよね、覚えたいよね」
加賀「もちろんです」
先輩「一緒に働いているキャストのことも大好きで、関心があったら覚えたいよね!」
加賀「!!!」
こういったことも会話形式でとっても楽しく伝えてくれます。
そうだよね。
ボクは大丈夫かな?とりあえず誕生日は大丈夫!
こんな話もしてくれました。
「全員が共通理解を生むようにする」
例えば最初の「ボクたちの仕事は“ゲストにハピネスを!”」って全員が言えるってこと。
ゲストの誰が、どのキャストに「あの、あと何分待ちですか?」と聞かれると「35分待ちです」とはっきり答えられるってこと。
おおおーーー、これってめちゃめちゃハードル高くないですか?
待ち時間とか特に。
でもね、無理って思う前に次の言葉に続く言葉を連想してみてください。
ファイト!○○○~○!
お口クチュクチュ、○○○○○!
タンスに○○!
元気ハツラツ、○○○○○○!
さー、わかるよね(笑)
ファイト!一発!
お口クチュクチュ、モンダミン!
タンスにゴン!
元気ハツラツ、オロナミンC!
実際に会場の全員が言えた(笑)
つまり、全員が同じことが言える状態。
これってどういうことなんだろう?
何度も聴いてるから、言えることですよね。
加賀「いやー、それって全員には無理ですよ」
先輩「全員には無理って、なんで」
加賀「いやーー、何回も言ったけど、覚えてくれないんで」
先輩「ふーん、ちなみに何度も言ったって言うけど、何回言った?」
加賀「えっ?ごっ、ごっ、5回っすかね?」
先輩「へー、それって何回も言ったってことか??」
加賀「えっ、えーと」
先輩「だったら50回言え、100回言え、分かるまで言うんだよ」
加賀「うーん」
先輩「俺が加賀屋がまだ仕事初めのころ、よく言ったセリフ覚えてる?」
加賀「いやあ、なんでしたっけ?」
先輩「加賀屋―、お前、まだ覚えてないか?じゃあ、お前が覚えるまで俺は何度でも言い続けるぞーーー(笑)」
加賀「!!!!」
なるほどーーー。
5回で諦めちゃだめですね。
ちなみに、待ち時間については「定量(数値)化」をきっちりされているそうです。
「列A1までできてる じゃあ35分待だね」
「B8だよ じゃあ60分待ちだね」
ということが見た目でわかる。
キャストによって「30分かな?」「いやいや40分くらいじゃないかな?」なんて誤差は出ない定量化。
うーん、すばらしい。
パケマツで言うとなんだろう。
まずは理念を全員が言えること。
ここをまずはしっかりしないとね。
加賀屋さんには大爆笑と共に、仕事で大切なことをしっかりと教えて頂きました。
ありがとうございます!!!
<追記>
加賀屋さん、千葉から車で9時間かけて運転して松山まで来てくれたそうです。
「なんで?」って話ですが、マルブンラーメンナイトのために、ラーメンの機材や道具を持って、運転して来てくれたんだそうです。
その夜は200食のラーメンを振舞ってくれました!
限界を越えて講演して、ラーメンを作ってくれて、ありがとうございます。
ちなみに、そのラーメンナイトが終わったらまた9時間かけて千葉に帰り、
翌日は朝8時からお仕事だったそうです。
うーん、偉人!お疲れ様でした!ありがとうございます!!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。