コミュニケーションの手法 ③ 常に目的を伝えましょう
【3】常に目的を伝えましょう
みなさんの会社では、なんのために朝礼をやっていますか?
面談はなんのためにやっていますか?
会議はなんのためにやっていますか?
社長は答えられて当然です。(社長が答えられないのは論外)
社員さんは明確に答えることができますか?
意外と目的を伝えずに、「昔からやってたから」とか、「上司に言われたから」という理由でやっていることが多いのです。
あるいは、社長や上司が目的を伝えずにやらせている場合もあります。
「この仕事は◇◇のためにやっているんだよ」と常に目的を伝えてあげることが大切です。
おぼろげでも社員さんが「朝礼の目的は○○です」とか「この会議の目的は××です」と答えられるならまずまずです。
もし、目的のない会議、目的のない朝礼、目的のない面談など、目的のないものであれば今すぐに止めてください。時間の無駄です。
目的が共有できたら、目標を共有しましょう。
目的:最終ゴール
目標:通過点(数値化、定量化する)
方針:方向性(○○力アップ、CS、ES、安全第一など)
目標の共有は、成果を上げ、増収増益するために非常に重要です。
そのためには、目標共有の場を創ることが大切です。
売上目標 ○億円! 粗利益率◇%! 販売台数目標 □台! 来客数目標 △人!
これを決めたら、貼り出しましょう。
そして、社長や幹部の皆さんは、ことあるごとに社員さんに聞きましょう。
社長「今月の売上目標はいくらかな?」
社員「・・・・・・」
最初はしらけます。答えることもできないでしょう。
そんな時には、怒り、怒鳴るのではなく「○千万円だから、覚えておいて」といいましょう。浸透するには、時間と回数がかかります。
そして、目標が共有できたら、次は進捗管理が重要です。
※ 進捗管理の事例
みなさん、「水の中に潜れ!」といきなりいわれたら、何秒くらい潜れますか?
30秒でしょうか?40秒でしょうか?
ゴールのない努力は辛く苦しいだけです。60秒はなかなか潜れないものです。
ところが「60秒、潜りましょう」といわれたら、自分なりに目標ができます。
60秒、潜れる可能性が高くなります。
さらに、途中で進捗報告してあげます。「ただ今、40秒です、…50秒です」
すると、「あと10秒頑張れば!」とチェックできるので、達成可能性がまた高まります。
①達成できなかったら、未達成理由の反省と対策。
②達成できたら、達成理由の解明と強化。
これを行っていくことが大切です。
意外と②の「達成理由の解明と強化」はしていない会社が多いのですが、こっちの方が重要なのです。
目標を共有し、進捗管理を行う。そして、目標を達成して強化する。未達成の場合も反省して対策するという、好循環が生れます。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。