【意図的にパッケージで[1:多数]の状態を作れ】~キングコング西野亮廣氏に学ぶパッケージマーケティング~
「埋もれたくなけりゃ、1:多数の状態をつくれ」
そう言われたのが、
キングコング西野亮廣氏。
事実、お笑いでは当時
「ボケのキレ味」が流行っていて、
「ボケのキレ味」で勝負する芸人ばかりだった。
だから、キングコングはあえて
「ボケの数」で勝負することにした。
番組であとひと組の芸人を選ぼうと思ったとき
エントリーが10組あると、
キングコングが選ばれる可能性は1/10ではない。
<ボケのキレ9組:ボケの数1組>の構図になるので、
番組側が選ぶ基準は<キレか数か>の二択になる。
つまり、キングコングが選ばれる確率は1/2になる。
前置きが長くなりました。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
これってパッケージ業界でも言えますよね。
例えば、牛乳!
基本的には青や白のパッケージが多いわけです。
スーパーの棚を見てもこの通り。
青系のパッケージの方が、
牛乳って伝わりやすいんです。
でも、1個だけ目立つ色があるでしょ?
それがこちら!
雪印メグミルク
真っ赤なパッケージ!
およそ、牛乳とは思えない色使い!
でも、これで非常に覚えられやすいパッケージになるんです。
「青のパッケージの牛乳を買ってきてー」では、
お使いにでる子供には何がなんやら?
「赤いパッケージの牛乳を買ってきて」と言うと
子供も「はーい」とスグに理解できます。
1:多数の状況を見事に作ってますね。
実はパケマツでも取り組んでます。
「ひじき」と言えば、解散物なので
青、白、黒などの色使いが多いのですが。
徳島ぎょれんの「ひじき」は、朱色を選択!
これで解散物売り場で1:多数の状況を作ってます。
「わかめ」のパッケージも同じような感じなんですが、
うずしお食品のわかめは金色パッケージ!
めちゃめちゃ目立つわけです。
あ、もちろん、食べてもらって自信があるから、
こうやって目立つようにしているわけですよ!
こんなふうに「1:多数」を作り出すのも
面白いかも知れませんねー!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。