<管部になるな!幹部になれ!>~幹部は社長の言葉を翻訳せよ~
【アバウト言葉の溢れる世界】
「なるべく早くね」
「ちゃんとしてから報告して」
など、アバウト言葉が溢れる世界です。
「今日の15時までにね」
「25名以上のリサーチをして報告して」
なんて言ってくれたら伝わるのに。
そういえば、この間、こんな指示が来ました。
「ASAPでお願いします」
なんじゃ、それは??
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
【経営者の好きな言葉】
さっきの「ASAP」は
「なるべく早く」ってことでした。
英語の「as soon as possible」の頭文字をとっているそうです。
・・・なんじゃ、そりゃ(笑)
さて、経営方針書を考える時に
「重要管理点」というところがあります。
いわゆる、誰にでも分かる「達成基準」を示すところです。
例えば、こんな感じ。
「売上10億円達成」
「ロス率2%以下に」
「幹部3名育成」
「新規獲得5軒」
など。
でも、経営者って、これが苦手(汗)
アバウト言葉を使っちゃう。
「売り上げを上げる」
「できるだけロスを少なく」
「幹部を育成する」
「新規を多くとる」など。
「育成する」
「注意する」
「教育する」
「向上する」なんて言われても、部下には分からないですよね。
【数字を使って、社員に分かるように、翻訳するのは幹部】
社長はアバウト方向性を示すだけでいいんです。
これを幹部が翻訳するのです。
幹部「社長、技術の向上って何ですか?」
社長「ん?そりゃ、国家資格を持ってることじゃないか」
幹部「それって、なんの資格を何名が持ってるってことですか?」
社長「え?A資格を2名、B資格を1名だね」
幹部「ちなみに、いつまでに?」
社長「それや、1年後くらいかな?」
幹部「それじゃ、達成基準は2020年5月31日までに、A資格を2名、B資格を1名ですね」
社長「おお、よろしく」
幹部「候補者はA資格に田中さんと鈴木さん、B資格は私がいいと思うのですが」
社長「君、頼もしいなー」
ってこんな感じ。
社長が言うように、そのまま社員に
「技術の向上だ」って伝えても、
社員はちんぷんかんぷん。
それじゃ、幹部じゃない!
管のように伝えるだけの「管部」ですね(笑)
この話は、先日の経営方針書勉強会で、
斉藤直人さんが教えてくれたことをちょっとアレンジしました。
斉藤さん、ありがとうございます。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。