【初めてデザイナーにパッケージを依頼する時の注意点】
<デザイナーに依頼したいけど、誰に頼めばいいか分からない>
今まで、印刷屋さんやパッケージ屋さんに
「適当にデザインしておいてね」で
デザイン代を無料にしてきた。
でも、この新商品は気合を入れて発売したい!
ここで一発!
デザイナーに有料でデザインを頼んでみるか!
・・・ん?
でも、誰に頼めばいいんだ??
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
<パッケージデザインのデザイナーを選ぶ時の注意点>
知人にデザイナーがいる。
商工会がオススメのデザイナー。
HPをいろいろと見て、この人に頼みたいというデザイナー。
パケマツの言うこと聞かないデザイナー(笑)
いろいろなデザイナーがいるんですけど、
一つだけ注意点を。
「そのデザイナーはパッケージデザインを何度もしたことあるデザイナーですか?」
ってこと。
<初めてのデザイナー選びで陥りやすいミス>
「はい、何度もパッケージデザインをしたことがあります」
というデザイナーなら、まあ、大丈夫と思います。
「いえ、今まではチラシデザインしかしたことないです。
でも、パッケージにも興味があるんで、がんばります!」
というデザイナーなら、ちょっと注意が必要です。
せっかく、デザインをして、気に入って、
パッケージ屋さんにデザインを渡して
「印刷してください」って時に、悲劇が起きることがあるんです。
「え?こんなデザインでは印刷できないですよ」
「この形状だと、めちゃめちゃ高くなりますよ」とかです。
<例えば、シール印刷の場合>
シールの場合、多くは「凸版印刷」という印刷方法を使います。
こんなシールだったら、余裕です。
こちらのシールは凸版。
ただ、デザイナーが
普通に4色カラー、グラデーションもバリバリに使ってデザインします。
すると、「凸版印刷」では印刷できないんです。
「オフセット印刷」に切り替える必要があります。
このシールはちなみに、オフセット印刷です。
ただ、凸版印刷とオフセット印刷では
単価が3~4倍違うんです。
あなたが「こんな単価じゃ、原価が合わないよ」と嘆きます。
デザイナーが「いやいや、せっかくここまでデザインしたのに、これで印刷してよ」と嘆きます。
こういった状況が起っちゃうんですよね。
せっかくデザインしたのに、パッケージにできないなんて、
お互いに辛いですね。
こんなことが起こらいようにもちろん、2つの対処法もあります。
<その1 最初からデザイナーとパッケージ屋を組ませる>
デザインの度に、パッケージ屋さんとも打ち合わせしてもらって
「これは印刷できますか?」
「かなりの変わった形ですけど、製造可能ですか?」
と確認作業を行います。
かなり、面倒くさいですけどね(汗)
<その2 デザインからパッケージ化まで、ワンストップの会社に頼む>
パケマツのように、社内デザイナーを持っている会社なら
その辺りのパッケージリテラシーというか、
「これは印刷できる」
「この形状は高くなる」ということが分かっている。
だから、手間が大幅に削減できます。
まあ、ちょっとパケマツにいいように書いちゃいましたが、
もちろん、バリバリデザイナーのみの人に頼むと、
突拍子もない、いいものができる可能性だってあります。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。