【パッケージサイズを変えるだけでターゲットも購入価値も変わる】
<あなたはどのお水を買いますか?>
ミネラルウォーターを買うとします。
まったく同じ銘柄です。
あなたは、次の3種類のうち、どのミネラルウォーターを買いますか??
A)100ml当たり約 26円
B)100ml当たり約 14円
C)100ml当たり約 6円
火を見るより明らかなこの選択肢!
Cのミネラルウォーターに決まってるじゃないですかねー!
でも、世の中はそんなに価格だけで動いちゃいないんです。
あ、おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
<実はほとんどの人が買っているのはBのミネラルウォーター>
種明かしをしましょう。
このミネラルウォーターは「い・ろ・は・す」のことです。
Amazon価格をチェックしてみると
A)340mlパッケージ 90円
B)555mlパッケージ 80円
C)2lパッケージ 125円
なのです。
100ml当たりに直すと
A)100ml当たり約 26円
B)100ml当たり約 14円
C)100ml当たり約 6円
ということなんですね。
<それぞれのパッケージで買っている価値が違う>
殆どの人はコンビニや自動販売機などで
B)555mlパッケージ 80円
この「いろはす」を買っていることでしょう!
だって、便利に持ち運べる。
飲みきれる!
手ごろなサイズ。
C)2lパッケージ 125円
こちらが安いということは分っているけど、
2lは重たい!運びにくい!かさ張る!飲みきれない!
数々のデメリットも存在するのです。
でも、シェアするためにはいいですよね。
あるいは貯蔵用とか。
単に「安さ」が好きな人ももちろんこちら!
A)340mlパッケージ 90円
このパッケージの存在価値って何でしょうね?
実はこちらのパッケージは常温で売られております。
「おなかを冷やさない」
「こまめな水分補給に」
「サプリメントを飲む時に」
女性は夏でも「体を冷やしたくない」って思っている人が多いんです。
パケマツの小松緑さんもその一人!
夏でも常温のお茶や水を飲んでいます。
<いろはすパッケージのまとめ>
A)340mlパッケージ 90円
「おなかを冷やさない」
「こまめな水分補給に」
「サプリメントを飲む時に」という価値を売っている。
B)555mlパッケージ 80円
「飲みきりサイズ」
「手軽に持ち運べる」
「かさ張らない」という価値を売っている。
C)2lパッケージ 125円
「シェアするためのサイズ」
「安さを追求」
「貯蔵用」という価値を売っている。
どうでしょうか?
同じ商品でも、パッケージの容量を変えるだけで、
顧客が変わり、そして顧客が買う価値が変わるのです。
面白いですよね。
ぜひぜひ、あなたの会社の商品も見直してみて♪
※
今日現在のAmazon価格で比較しました。
実際のコンビニ、スーパーではちょっと違う値段のはずなので、
またチェックしてみてくださいね。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。