お客さんが本来、求めている価値をパッケージで表現して144%の売上!サントリーの「なっちゃん!」
【お客さんが本来、求めている価値をパッケージで表現して144%の売上!サントリーの「なっちゃん!」】
「死にかけた商品の復活は無理」と思っている貴方へ。
劇的な回復をした商品もありますよ。
おはようございます。松浦 陽司です。
昨夜は松浦の実家で新年会でした!
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ネーミングを変えて劇的に売上が変わった
http://ameblo.jp/p-matsuura/entry-11083712616.html
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サントリー なっちゃん
ご存知のロングセラー商品なのですが、2009年ごろまで非常に苦戦していました。
商品が飽きられてきた、
あるいは競合他社の類似品がでてきた、
理由は様々です。
サントリーのスタッフは考えました。
「本来、なっちゃんに求められていることって何だろう?」
美味しいこと?
・・・それは何処のどの商品でも一緒。
果汁たっぷり?
・・・それは100%には敵わない。
「なっちゃん!」は初代なっちゃんの田中麗奈ちゃんからスタートしました。
あの時のイメージは「飲んだら元気になれる!」
そうだ!元気になれるようなデザインにしたらいいんだ!
そして「元気になれるジューシーな飲みもの」ということでデザイン変更したのがこちら!
ジューシーさを存分に出して、躍動感あふれる、シズル感溢れるデザインです。
しずくが飛び散るようなデザインになっています。
(ちなみに、果汁濃度も上がっております)
おかげで、2010年は昨年比144%の大復活を遂げたのでした。
パッケージマーケティングで、商品の本来の価値、本来、お客さんが求めているものを訴求する!
すると売上が上がるのです。
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余談
ちなみに、ジューシーさを最も表すのはミカンやレモンの断面です。
これが何故、なっちゃんに使用されなかったのか?
それはJAS法で「100%じゃないものには断面は使ってはいけない」とあるからだそうです。
こういった制限があるからこそ新しいパッケージが生まれるのかも知れませんね!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。