【“勉強したくなかったからこの業界に入ったのに”からの脱却】~マツミ宮脇美樹さん講演~
2019年12月19日(木)
徳島経営研究会の広報活性化委員会開催!
「年末最後の委員会を飾る講師はこの人しかいない!」
そう思って、北大阪経営研究会所属
大阪で塗装業を営むマツミの専務である宮脇美樹さんにお越し頂きました!
(以下、普段通り“美樹ちゃん”と呼ばせていただきます)
<美樹ちゃんの経歴ダイジェスト>
2009年にパートとして、マツミに入社した美樹ちゃん。
その当時、どん底に居たマツミ。
10億あった売上が1.8億円まで激減、しかも大赤字。
「事業を縮小するか?」
「社員に辞めてもらうか?」
その時の実松(さねまつ)社長の決断は、こうだった。
「あかん、社員を大切に、学ぶ社風を持って会社を立て直そう」
その社長の思いを胸に
2014年に営業に変わった美樹ちゃん。
なんと!
1年で一人で1億円売るという大偉業を達成!
美樹ちゃんは「おめでとう」と素直に受け取りたいところだったが
考えたのは別のことだった。
「あかん、これは私にしかできないし、なんせ体がもたない」
ボロボロの中、会長や社長の言葉から理念ともいうべきキャッチコピーが生まれる。
「親兄弟の建物と思って塗らせていただきます」
ここから大躍進が始まる!
2018年の売上が3.5億円に!
2019年の売上が5.3億円に!
すごいサクセスストーリー!
<理念の実践と、学びの継続と、会社の危機>
「親兄弟の建物と思って塗らせていただきます」
この理念というか、「親兄弟」という思いをとことん実践!
名刺に、パンフに、ビブスに、シートに、ホームページに、思いをどんどん書き込んでいきました。
そして、学びの実践。
日創研やコトマで学んだことを実践し続けました。
すると、、、この会社の変化に付いていけない社員が続出し、大量の退職!
「学びたくないから塗装建築に入ったのに」
「何が親兄弟だ」
この大ピンチに
「どうする?学びをやめちゃう?」
「元に戻しちゃう?」
というような話も、
社長と美樹ちゃんの間ででていたようです。
そんな岐路に、社員である原里恵さんが
「学びは続けるべきです」と進言!
学びを継続することを決めたそうです。
なんか、感動的ですよね!
<閾値を超え、花が開いたとき>
そのどん底の時に、一本の電話が掛かってきました。
「お宅、シートに“親兄弟の建物と思って塗らせて頂きます”とか書いてあるけど、それは本当か?」
電話を社長に変わります。
「はい、そのつもりでやっております。ただ、100%全社員ができているかと言えば、嘘になります。しかし、そこを目指しているのです」
すると、驚くべき回答が!
「社長さん、嘘を言わないね。本物の思いだね。注文するから、お宅にお願いするわ。」
塗装建築業界では、3社~4社の相見積もりは当たり前!
「相見積もりなし」なんてことは今までなかったことだそうです。
ところが、「親兄弟」というキャッチコピーで、
相見積もりなし!
それどころか、注文内容すら聞いてない。
見積もりすら出していないのに、「お願いするわ」と注文を頂けたのです!
社長もびっくり!
事務所内で横で電話を聞いていた美樹ちゃんも原さんも感動して抱き合ったそうです。
「よし、親兄弟という思いは正しかったんだ」
そこから一気に、社内の結束力が高まっていきました。
そこからは大躍進!
注文は来る。
売上は1.8億円から5.3億円へ。
プレジデントから取材がくる!
「すごい」
ボクも参加者も一同が感激しておりました。
やっぱり、美樹ちゃんに来てもらってよかった。
<石橋副会長のコメント>
「委員会(少人数の勉強会)じゃなくって、例会(大人数の勉強会)の方がよかったんじゃない」とコメント。
ホントにそうしたらよかった(汗)
美樹ちゃん、ありがとうございます。
ボクも理念の実践の積み上げ、がんばります!
マツミ
http://www.matsumi.org/
PS
マーケティングのことも多く話してくれました。
その話はまた後日。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。