【ただ一人の顧客? 藤商(静岡)「かきピーペット」は「顧客」でなく「個客」に応えるパッケージ】
【ただ一人の顧客? 藤商(静岡)「かきピーペット」は「顧客」でなく「個客」に応えるパッケージ】
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
「企業の目的は顧客の創造」
ドラッガーの言葉ですごく有名な言葉です。
もちろん、知っている方も多いかと思います。
この「顧客」という点について、原文ではどのように表記されているかご存知でしょうか?
単なる「customer」ではなく、「a customer」と表記されているんです。
つまり、「一人の顧客」です。
「顧客」とは多数からなる手段ではなく、
たった一人の「個客」を想定しているのであるということがよく分かります。
さて、本日紹介させて頂きたいのが
藤商さん(静岡)の「かきピーペット」です。
単に奇を衒(てら)って、こんなパッケージにしたんではありません。
実はこの商品、明確な個客(ターゲット)を想定しています。
「高速道路をバスで長距離移動する個客」をターゲットにしているんです。
よくありません?
「バスで長距離移動だから、ちょっとビールとオツマミでも。
でも、袋パッケージだと置きにくい。
食べ残しても、封もできない。
手が汚れても拭けないし、バラバラに飛び散っても困るなぁ」なんてこと。
この「かきピーペット」は見事に全ての問題を解決!
まず、バスについているドリンクホルダーにセットできます。
もちろん、封もできる。
手も汚れにくい。
飛び散る心配もない。
まさに「個客」を想定した素晴らしいパッケージです。
このパッケージを私に教えてくれたのは、ポムの樹( http://www.pomunoki.com/pomunoki/ )の唐沢基伸さん。
先日、ブランドマネージャー認定セミナーでご一緒させて頂いた方です!
いつも有り難うございます。
唐沢さんが東京からの移動中、思わず買ってしまったそうです。
まさに唐沢さんが「かきピーペット」の「個客」だったようです。
私に「個客」を教えてくださったのは岡野勝志さん( http://proconcept.co.jp/blog/ )です。
2013年の年賀状に書いてくださってました。
いつもご指導、有り難うございます。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。