【商品ブランド「エネループ」か企業ブランド「パナソニック」か?パッケージ変更が好評のようです】
【商品ブランド「エネループ」か企業ブランド「パナソニック」か?パッケージ変更が好評のようです】
おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。
エネループのパッケージが2013年4月に変更になりました。
このパッケージ変更が好評のようです!
どんな変更があったかと簡単にいうと、こんな変更です。
●従来パッケージ…「エネループ」と商品ブランドがメイン
●変更パッケージ…「パナソニック」と企業ブランドがメイン
実は変更に当たっては非難や反発の声がありました。
「慣れ親しんだ“エネループ”が小さくなるなんておかしい」
このあまり好意的でない評判に対して私は以前に仮説をたてました。
☆☆☆
商品認知の進み方は3段階で進みます。
①パッケージの色
②パッケージの形
③ネーミング
(詳しくはこちら http://ameblo.jp/p-matsuura/entry-11359734028.html )
「エネループ」は既に、
①パッケージの青色
②パッケージの独特の形状は認知されております。
③ネーミングで商品名が多少、小さくなっても、
問題ないと判断したのかも知れません。
だから、「パナソニック」の企業名を大きくしたのでしょうね。
私は好意的に見ております。
(2013年3月2日の記事 http://ameblo.jp/p-matsuura/entry-11481590271.html )
☆☆☆
さて、このパッケージ変更がどんな評判を受けているのか。
一つ、指標がでたので紹介させて頂きます。
結論からいうと「全体の好感度は上がっている」ようです。
●全体調査
56.8%は変更パッケージを買う。
●そのうち、エネループを使っていない人
65.9%は変更パッケージを買う。
●そのうち、エネループを使っている人
61.8%は従来パッケージを買う。
従来ユーザーは従来パッケージがよいようですが、
新規ユーザーは変更パッケージが優勢のようです。
特に高齢者になるほど「パナソニック」を企業名を全面にデザインした
新パッケージが好評のようです。
エネループも商品ブランドとして親しまれていますが、
やっぱりパナソニックの企業ブランドの方が上。
信頼性が高いようです。
新規顧客を獲得するパッケージマーケティングにおいて、
企業ブランド、商品ブランド、どちらで推し進めるかも非常に重要です。
高いブランドがあるネーミングなどは、しっかりパッケージで使ってあげないといけませんね!
※
参考文献 日経デザイン2013年5月号
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。