菓舗ふくおか 「阿波ういろ」
菓舗ふくおか 代表取締役 福岡賢治様
[誰に・何を・どのように]をずらして考えてみると、そこには大きな変化があった。
旧撫養街道の古い町並みと、鳴門市街の新しい町並みが交わる地に、地域で愛される和菓子屋がある。余計なものは加えない、手は抜かない。すべてを人の手だけで丁寧につくる、当店の人気銘菓・ういろう。売り方を変えることで、今まで体験したことのない新しい発見があった。菓舗ふくおかの福岡賢治様(以下、敬称略)にお話を伺ってきました。
- 松浦
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リニューアルしてから、もうかれこれ2年くらいになりますかね。
もともと、うちに頼んでもらったきっかけと、その際の印象をお聞きしていいですか?
- 福岡
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松浦さんのセミナーを聴きに行ったのが最初でしたね。
ういろうのブランド化を考えていて、その時に日乃出本店さんや村のおっさんなど、
さまざまな事例を見たり聞いたりしたことを覚えています。
ただのパッケージ屋さんではなくて、トータルで提案してくれそうなイメージでしたね。
- 松浦
- 今まで販売していたういろは、5本入りだったんですよね。
- 福岡
- そうですね。それを3本入りと8本入りにしてもらった。
- 松浦
- ちなみに、パッケージ松浦に依頼してみて、他のパッケージ屋さんと違った点とかありますか?
- 福岡
-
うーん、他のパッケージ屋がどんなのかは分からないので、あまり比較にはなりませんが(笑)
ただ単に提案するのではなく、現状の分析や、市場の分析なども含めて
素人の私にも丁寧に教えてくれたのが非常に勉強になりましたね。
-
現状の商品がどういうターゲットにしていて、
それをリニューアルすることによってどう変わるのか。
感覚的なものではなく、きちんとした形で教えてくれたのは嬉しかったですね。
- 松浦
- 販売に至っては、徳島県物産館の尾崎晴祥社長のご協力もありましたね。
- 福岡
-
そうですね、尾崎さんもご意見をくださりました。
実際に販売してくれる現場の声をいただけたのは嬉しかったですね。
- 松浦
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そうですね。バスの中で食べる人を狙って3本入り。
でも、ちゃんとした手土産で3本や5本では少ないから8本入り。
- ちなみに、最初に「本数を変えよう」と言われた時はどう思いましたか?
- 福岡
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あ、そこから変えるんやな・・・と(笑)
トータルで提案というのはイメージしていましたが(笑)
私の中では、設えや見た目をきちんとしようと思っていたのですが、
それに加えて規格や商品名なんかもいじるんだなー、へぇ~って思いました。
- ▲5本入りの旧パッケージ
- ▲バスの中で手軽に食べられる3本入りに変身!
- ▲8本入りはちょっとした手土産に高級感のある仕上がり
- 松浦
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そうですね。
商品名も「鳴門撫養街道ういろう」じゃ、観光に来たお客さんは分からないですもんね。
仕様も、3本入りはフードパックをやめて挟み込みのシールに。
8本入りは箱にはエンボス柄で、トレーシングペーパーで巻紙にしたんですよね。
- 福岡
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こういう技術を使えば、こういう効果があるっていう、
さすがプロのお仕事だなっていう印象を受けました。
- 松浦
-
ありがとうございます。
ところで、リニューアルしてからの売れ行きや評判などはいかがですか?
- 福岡
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3本入りは思ったより出ていますね。
繁忙期や年末年始、お盆やゴールデンウィークなどはしょっちゅう注文を頂いています。
-
尾崎さんもPOPを付けてくれたり、非常に熱心に販売してくれて助かっています。
こちらから何も提案しなくとも、売り方を考えてくれるのはありがたいですね。
- 松浦
- 8本入りの方はどうですか?
- 福岡
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まぁ、ちょこちょこですね(笑)
もともとの商品が持っていた特製上、あまり畏まった進物ではないですし、
うちの店の方向性なんかも、観光土産を前面にプッシュした店でもないですし。
やっぱり手軽に取っていただけることが一番ですね。
- それでも、年末年始などに「ちょっと手土産に」なんかいう際には、8本入りが出ていますね。
- 松浦
-
なるほど。
ちなみに、今後パケマツに求めることなどは何かありますか?
- 福岡
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そうですね。もともと「パッケージ」ということには苦手な分野なので、
これからもいろいろ相談させてほしいですし、教えてほしいなって思います。
長い目で見て勉強をさせてほしいですね。
- 松浦
-
ありがとうございます。
ちなみに今後の商品開発のご予定などはありますか?
- 福岡
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う~ん、特にこれと言ってはないのですが、
やっぱり中には「鳴門らしさ」を求めてご来店する方もいらっしゃるんですね。
そういう「鳴門らしさ」、地元をどのように出せば分かってもらえるのか。
その辺も客観的に教えてもらいたいと思っています。
- 松浦
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ぜひぜひ、いつでもご相談ください。
どうも本日はありがとうございました!
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マーケティングの重要な要素となる[誰に・何を・どのように]売るか。
そこを少しずらして視点を変えてみると、ういろうの入数が少しずつ変化していきました。
3本入り、8本入り。そして従来の5本入り。
入数を変えて、お客様の満足をも変えることができたういろうのパッケージ制作秘話。
でも、唯一変わらなかったのは、福岡さんの和菓子に対する熱い想いだったのかもしれない。
菓舗ふくおか 「阿波ういろ」
- 住所
- 徳島県鳴門市撫養町南浜蛙子前東86
- TEL
- 088-686-2626
- FAX
- 088-686-2626
- URL
- http://www.naruto-mon.jp/gourmet/fukuoka/