【パッケージイノベーションで、商品価値を変える】~エリエール ウォータープラスのティッシュパッケージ~
「ティッシュのパッケージってこんなもんじゃない?」
そんな固定概念に囚われていては
新しい発想が生まれません。
ドラッグストアで、買い物をしていて
エリエールのウォータープラスのパッケージを見て仰天!
「常識に囚われてないなー」
「パッケージによって、違う価値を生み出しているなー」
と勉強させて頂きました。
通常のティッシュであるプラスウォーターパッケージはこちら!
だいたい、こうですよね。
箱に入って、5箱セットで、手提げ袋入りにしてます。
ボクが「ああ、なるほど」と感心したパッケージがこちら!
ソフトパック エリエール ウォータープラス
なるほど!
「ティッシュは箱入りパッケージじゃないと」という
常識を覆すパッケージです。
パッケージの大きさもこれだけ違います。
これによって何が起こるかというと、
違う価値が生まれてくるのです。
このことは、ソフトパックのパッケージに明記されています。
手軽で場所を選ばないソフトパックタイプ
コンパクトでかさばらない
そうなんです。
箱パッケージだと、どうしてもスペースをとるので、邪魔になることがある。
机の上を陣取っちゃうんですよね。
でも、ソフトパックだと、コンパクト!
机の中にも軽く入っちゃう。
「場所を取らない」
「コンパクト」という価値を、パッケージで生み出してます。
しかも、最後まできれいに取り出しやすいように、
エリエール独自の取り出し口に工夫されてますしね。
さて、ところで。
気になる「お値段」のこと。
「そうは言っても、どっちが経済的なの?」
という観点で見てみましょう。
2020年8月21日の松浦陽司個人調べです。
徳島のレディ薬局で
ノーマルパッケージは5箱で627円。
1箱180組入り。
ソフトパックパッケージは5個パックで382円。
1個120組入り。
(共に税込み価格)
では、1組当たりに変換!
ノーマルパッケージ
627円÷5箱÷180組=約0.70円/組
ソフトパックパッケージ
382円÷5個÷120組=0.63円/組
おおっ!
約10%ほど、ソフトパックパッケージが安いですね。
以上が事実で、
この後は松浦陽司的見解なんですけど、
たぶん、ソフトパックパッケージの方が企業利益は上がってます。
紙のパッケージって、フィルムパッケージよりも、
ずっと値段が高いんですよ。
だから、1枚当たりの価格を下げても、
1商品あたりの企業の利益は高まっている。
つまり、win‐winなパッケージなんだと!
(あくまで、松浦予想ですよ)
いやー、やっぱり、常識に囚われちゃいけませんね。
エリエールさん、ありがとうございます。
PS
ところで、ご存じですか?
この世に「ティッシュ」は存在しないのです。
「え?何をバカなことを」というかも知れませんが、
こちらをご覧ください。
ビックリするでしょ!
「ティッシュ」じゃないんです。
「ティシュー」が本当の読み方。
アメリカでそもそも「ティシューペーパー」が生まれ
パッケージやメーカーの表記はそのまま「ティシュー」
でも、日本人が「ティッシュ」と発音したので、
そのまま深く根付いたそうです。
業界の見解としては「どっちでもいい」そうですが、
明らかに「ティッシュ」が日本では優勢です!
こちらの動画は、そんな「ティシュー」のことや
「なぜ、栄養ドリンクは3本セットで売っている?」
「牛乳パッケージに潜む謎」
などを、動画後半で解説してます。
よかったら、今日のお話のネタの一つとして、ごらんくださいませ。
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。