嘘だらけ?!の「環境にやさしい紙パッケージ」 ~本当のエコを考えよう~
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パッケージって面白い weeklyノート 2026-38
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突然ですが、
「地球にやさしい紙パッケージに変わりました!」
と書いてあったら、
「おお!環境にいい会社なんだな」
と思いませんか?
でも、そのパッケージ。
本当に地球にやさしいのでしょうか?
いや、逆に、
無理に紙パッケージにすることで、
地球に厳しくなる場合があります。
例えば、食品トレー。
もともとPP(ポリプロピレン)や
PET(ペット)など、
単一素材でつくられているものがあります。
単一素材なので、
きちんと回収・分別されれば、
リサイクルしやすい。
ところが最近、
「紙のトレーになりました」
「地球にやさしい新素材トレー」
ということで、
プラスチックに
紙や別の素材を混ぜたトレーなどもあります。
もちろん、
プラスチック使用量を減らすという
メリットはあります。
でも、ここでボクは思うんです。
「そのトレー、
使い終わったあと、どうなるの?」
異なる素材を混ぜることで、
もともと単一素材だったものより、
リサイクルが難しくなるんです。
そう、「燃やすしかない」のです。
プラスチックを減らすために
別の素材を混ぜた結果、
かえって資源として
循環させにくくなってしまう。
それって、
本当にエコなんでしょうか?
そして、似たようなことが
袋のパッケージでもあります。
例えば、
「紙パッケージに変わりました!」
と大きくPRしている商品。
よく見ると、
「全部が紙」
ではないものがあります。
プラスチックフィルムの表面に
紙を貼り合わせた
ラミネートパッケージです。
パッケージの内側をご覧ください。
完全にプラスチックです。
先ほどのトレーも同じなのですが、
「紙パッケージに変わりました!」
というのは、
正確な表現ではないのです。
「リサイクルマークが
紙マークになりました」
というのが正確な表現です。
分離できない複合素材の場合、
重量比が最も大きい素材の
識別マークが表示されます。
例えば、重量比が、
紙51%:プラ49%
なら、
紙マークの表示になる。
つまり、
見た目は紙。
表示も紙マーク。
でも、
中にはプラスチックも使われている。
さらに、
紙とプラスチックが
がっちり貼り合わされていると、
それぞれ単一素材の場合より、
リサイクルが難しくなる。
しかも、
紙の重量比率を上げるために、
必要以上に厚い紙を
貼り合わせていたとしたら……
それって、本末転倒じゃない?
とボクは思うんです。
だから、
「紙だからエコ」
「プラだから環境に悪い」
というほど、
単純な話じゃないんですよね。

もちろん、
紙が悪いわけじゃない。
プラスチックが
正義というわけでもない。
プラスチックには、
安い。
軽い。
丈夫。
水に強い。
加工しやすい。
食品を衛生的に守れる。
という、
めちゃくちゃ優秀な特徴があります。
ボクたちは日々、
その恩恵を受けています。
だから大切なのは、
「紙に変えたか?」
ではなく、
「その商品にとって、
本当に適した素材は何なのか?」
そして、
「使い終わったあと、
どうなるのか?」
まで考えること。
「紙マークになった!」
「プラスチックを減らした!」
だけで満足するのではなく、
つくるところから、
使い終わったあとまで考える。
パッケージ屋だからこそ、
「環境にやさしそう」ではなく、
「本当に環境にやさしいのか?」
これからも、
考えていきたいと思います。
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この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。








