「痛風弁当」って、なに?強烈なネーミングから考える「売れ続ける商品」のつくり方
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パッケージって面白い weeklyノート 2026-41
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「痛風弁当」って、なに?
先日、そんな衝撃的な名前のお弁当を知りました。
福島県相馬市にある
「浜の駅 松川浦」で販売されている「痛風弁当」!
なんじゃ、このネーミングは(笑)
名前だけ聞いたら、
めちゃくちゃ気になりますよね。
しかも、中身がすごい。
記事によると、
サケのハラス、アンキモ、カキ、白子の天ぷらなど、
「いかにも!」というプリン体爆裂!
海の幸が盛りだくさん。
お値段は1,599円(税込)。
まさに、プリン体たっぷり!
「痛風」をイメージさせるお弁当です。
今では相馬「浜の駅 松川浦」の
名物商品になっているそうです。
いやーーー!
「痛風弁当」って、ネーミングが面白い!

そんな「痛風弁当」について、
朝日新聞 南相馬支局長の記者さんから、
ボクに問い合わせがありました。
「痛風弁当というネーミングについて、
どう思いますか?」
記事にしたいので、
ボクの意見が欲しいとのこと。
ボクは、
「強い名前ですね」
とお答えしました。
だって「海鮮弁当」だったら、
ここまで気にならないでしょう。
「豪華海鮮弁当」
「相馬の海鮮弁当」
だったとしても、
たくさんある商品の中に埋もれてしまうかもしれない。
でも、
「痛風弁当」
これは一度聞いたら忘れない!
ネーミングだけで、
人を振り向かせる力があります。
ただ、取材の中で、
こんなお話もさせていただきました。
「強い名前だけでは、
長く売れ続けるとは限らない」
ということです。
ここで思い出す商品があります。
新橋の老舗和菓子店、
新正堂さんの
「切腹最中」です。
これもまた、初めて聞いたら、
「なんじゃ、その名前は?」
と思いますよね!
しかも、すごいのは名前だけじゃない。
普通の最中なら、
あんこは皮の中にきれいに収まっています。
ところが「切腹最中」は、
あんこが大盛り!
最中の皮から、
あんこがドーンとはみ出しています。
その姿がまるで、
最中が「切腹」しているかのよう。

つまり、
「切腹最中」というネーミングと、
商品の形そのものが一致しているんです。
さらに、新正堂さんのお店は、
忠臣蔵で知られる浅野内匠頭が
切腹した田村右京大夫屋敷跡にあります。
そこから生まれたのが、
「切腹最中」という商品。
そして、
「こちらの不手際で申し訳ありません」
という謝罪の場面で持参する
「お詫びの手土産」としても知られるようになりました。
つまり「切腹最中」には、
1)一度聞いたら忘れないネーミング
2)切腹しているように見える商品の形
3)忠臣蔵という土地の歴史
4)お詫びに持っていくという利用シーン
ここまでが、
一つのストーリーとしてつながっている。
だから、
単なる「面白い名前の最中」で終わらない。
長く愛される商品になっているんですね。
そこでボクは思うんです。
「痛風弁当」も、
ここからさらに面白くなるんじゃないかと。
例えば、
なぜ相馬で「痛風弁当」なのか?
なぜ天狗食堂さんが作るのか?
なぜこの食材なのか?
そこに相馬ならではの背景や、
作り手の想い、
お客様とのエピソードなどが積み重なっていく。
すると、単なる
「面白い名前のお弁当」
から、
「わざわざ食べに行きたい名物」
へ変わっていく可能性があります。
もちろん、
最初から立派なストーリーなんて
なくてもいいと思います。
「インパクトのある商品を作ろう!」
そこから始まったっていい。
ストーリーは、
商品が売れ、お客様と出会う中で、
後から育っていくこともありますからね。
ネーミングで振り向かせる。
中身で満足してもらう。
そしてストーリーで、
記憶に残る商品になる。
「痛風弁当」
この強烈な名前に、
これからどんな物語が加わっていくのか?
徳島から、
勝手に楽しみにしております(笑)
そして今回、
朝日新聞さんに取り上げていただいたことで、
ボク自身も改めて、
「強いネーミングの、その先」
について考える機会になりました。
お声がけいただき、
ありがとうございました!
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この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。







