【ヴィダルサスーンとアリエールとパンパースとファブリーズとレノアも同じP&Gによる個別ブランド】
【ヴィダルサスーンとアリエールとパンパースとファブリーズとレノアも同じP&Gによる個別ブランド】
おはようございます。松浦 陽司です。
昨日はコーポレートブランドの話をしました。
引き合いに出したのはハーゲンダッツ!
記事はこちら
http://ameblo.jp/p-matsuura/entry-11271860001.html
昨日はハーゲンダッツを食べに行った人が多かったのでは(笑)
このコーポレートブランドパッケージは売上アップに直接貢献します!
パッケージを見ただけで買いたくなるのです。
でも、実はデメリットもあります。
それはこんなこと。
「ハーゲンダッツで異物混入!」
こんなニュースがもし流れたとします。
すると、ハーゲンダッツシリーズの全部が売上ダウンになるのです。
話は急に変わります。
高級なシャンプー「ヴィダルサスーン」
「身体に良くない成分が含まれています!全品回収!」
こんなニュースが流れた時に・・・・
洗剤「アリエール」の売上は落ちますかね?
関係ないですよね。
子供用おむつの「パンパース」
別に売上は落ちませんよね。
「なんでヴィダルサスーンとアリエールとパンパースの話してるんだ?
関係じゃいじゃないか?!」
という声も聞こえてきそうです。
まぁまぁ、そう言わずにもうちょっとお付き合いくださいね。
実は
ヴィダルサスーンも、
アリエールも、
パンパースも、
同じ「P&G」の商品なんです!
知ってました?
「なんとなく言われたらそうだけど、改めて言われるとビックリ」
そんな人が多いのでは?
まだまだあります。
柔軟剤の「レノア」もP&G!
除菌消臭の「ファブリーズ」もP&Gなんですよ。
でも誰も
ファブリーズを見て、
レノアを見て、
「あ、P&Gだ!買おう!」という人はいません。
パッケージを見るだけで買いたくなる!
会社全体でブランドづくりをする。
そんなハーゲンダッツのコーポレートブランドとは全く逆のシナリオ(戦略)です。
P&Gは商品ごとにブランドをつくります。
このシナリオを、「個別ブランド」と呼びます。
なぜ、こんな手間のかかるシナリオをP&Gはとるのでしょうか?
ペットフードの「アイムス」もP&Gです。
もちろん、「個別ブランド」にもメリットがあります。
●どんな商品でも自社のイメージを気にすることなく展開できる
●一つ一つのブランドが独立しているので固有のブランドイメージが作りやすい
●また、他のブランドでダメージがあっても、全体は影響を受けない
コーポレートブランド、個別ブランド、どっちのシナリオをメーカーがとっているか、パッケージを見ながら考えると面白いですよ。
さて、中小企業に置き換える勝手にパッケージマーケティングコンサルコーナーです。
中小はなかなか「個別ブランド」は難しい点もあります。
まずは「コーポレートブランド」を作った方がいいでしょうね。
その後、自社の現状を見て、パッケージにきちんと反映させることが大事ですね!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。