顧客の心に響くマーケティング パッケージ松浦

パッケージのこと、お気軽にご相談ください! tel 088-645-1000

パッケージのこと、お気軽にご相談ください! tel 088-645-1000

株式会社パッケージ松浦
徳島県徳島市丈六町山端10-1
ご相談・お問い合わせ

パッケージマーケッター松浦陽司のアカウント

  • 松浦陽司のFBページ
  • 松浦陽司のTwitter
  • 松浦陽司のinstagram

パッケージを変えただけで売上10倍!単価5倍!
“売れない”を“売れる”へ
BLOG

HOME > BLOG > セミナー・勉強会参加 > 徳島盛和塾 > 「がんばれば報われる」はウソ──二宮金次郎の行動哲学“道徳と経済の和合” リレイト七代目子孫 中桐万里子さん
2026年05月9日

「がんばれば報われる」はウソ──二宮金次郎の行動哲学“道徳と経済の和合” リレイト七代目子孫 中桐万里子さん

2026年5月8日(金)
南海フェリーに乗って、和歌山県へ!

盛心塾和歌山 例会に参加してきました!

講師は、
二宮金次郎さんの七代目子孫である
リレイト 中桐万里子さん!

 

お話の前に、
著書にサインをいただいたり、
記念撮影もしていただきました。
ありがとうございます。

講演テーマは
「道徳と経済の和合」

めっちゃよかったので、
内容を共有させていただきます。

■エピソード1 「なぜ、毎日がんばるの?」

 

講演は、静かな問いから始まりました。

「なぜ、毎日がんばるの?」

私たちは日々働いています。
しかし、その“意味”を深く考える機会は意外と少ない。

Wikipediaには、労働とは
「やむを得ず、苦痛に満ちたもの」と定義される記述があります。

命(=時間)の切り売り。
という世界の労働観です。

 

 

しかし日本語の
「はたらく」は、
「端を楽にする」とも言われます。

端(誰か)を楽にする行為。
そこに、日本の労働観があります。

 

 

仕事とは何か。

誰かが定義してくれるものではありません。
定義されていないなら、自分で定義するしかない。

1日8時間労働、通勤1時間、年間250日、38年間。
85,500時間。
約3,563日分。

これほどの時間を、
「仕方なく」過ごすのか。
それとも「わくわく」に変えるのか。

仕事の意味を定義することから、
経営も人生も始まるのだというメッセージでした。


■エピソード2 奇人変人と言われた少年

 

二宮金次郎像といえば、
薪を背負い、本を読む少年像。

ボクたちはあの像を
「勤勉」の象徴として教わってきました。

しかし当時の金次郎は、
周囲から「奇人変人」と言われていたそうです。

普通の子どもは明らかに違う。

普通の子どもは遊びたいし、
本は読まない。
当時、本は武士が読むもので、
農民が読むものではなかった。

その中で、遊ばず、
ひたすら働きながら
本を読む姿は異様に映り、
「奇人変人」と呼ばれていたそうです。

 

 

この像の本来の意味は、
「優等生を目指せ」ということではありません。

人が何と言おうと、
自分にとって大切なことを貫くこと。

奇人変人と言われても、自分を貫くこと。
そのために、小さくてもいい。
「一歩踏み出すことが大切」である。

二宮金次郎さんの像は、
小さく一歩、踏み出しています。
そこに、この大切さを伝える意味があるのです。

 

 

 

 

■エピソード3 火山灰と冷夏の時代

 

1787年生まれの金次郎。

富士山の噴火。
16日間降り続く火山灰。
さらに冷夏。

当時の主食である米は寒さに弱い。

農村は壊滅的状況でした。

 

 

仲間たちは言います。

「火山灰が降ったら仕方ない」
「冷夏だから無理だ」
「身分が悪い」
「打つ手はない」

そんな中、金次郎は言います。

「あなたたちの言っていることは、いちいち正しい。
ただし、何の意味もない。」

現実から目を背けると、
道が見えなくなる。
知恵が浮かばない。
行動が起こらない。

不幸は現実が生み出すのではない。
現実から逃げる自分が作り出すのが不幸だ。

 

 

必要なのは、まず目を開けること。

火山灰を活かせないか。
冷夏を活かせないか。

火山灰で、米は無理でも
サツマイモ、落花生なら作れる。

冷夏で、
ヒエ、蕎麦、大根なら作れる。

条件は変えられない。
しかし、活かし方は変えられる。

ここに、実践者・金次郎の真骨頂がありました。

 

 

 

■エピソード4 よく見るということ

 

「ただ見る」と「よく見る」は違う。

目の前に立派な大木がある。
多くの人は「すごい」と言う。

それは“ただ見た”。

 

 

よく見るとは、その木の時間を見ること。

最初から大木だったわけではない。
ひょろひょろの苗木だった。

嵐もあった。
日照りもあった。
それでも折れずにここまで来た。

あらゆるものには時間軸がある。

それを見抜くことが「心眼」。

 

 

あらゆるものが徳を持っている。

徳は良い意味とは限らない。
価値は見る側の価値観次第。

火山灰は米にとっては最悪。
しかしサツマイモにとっては最高。

存在している事実そのものに価値がある。

 

 

 

■エピソード5 めばった樹

 

森林組合の方のお話。

同じ種類の木でも、
10メートルに育つものもあれば、
1メートルしか育たないものもある。

普通なら、
小さい木から伐採される。

「成長が遅い」
「条件が悪い」
「価値が低い」

しかし、プロの林業家は違う見方をする。

1メートルの木。
それを「めばった樹」と呼ぶ。

 

 

日陰。
水はけが悪い。
土も良くない。

それでも、その木は死んでいない。

上に伸びられないなら、
どうするか。

下へ、根を伸ばす。

深く、深く。

誰にも見られない場所へ。
時間をかけて。

根を横に張る方が楽だ。
倒れにくいから。

でも、下へ伸ばすほうが、
より豊かな養分に辿り着く。

 

 

苦労が多い。
成果が見えにくい。
時間がかかる。

けれど――

地震や豪雨が来たとき、
倒れないのは、その樹。

密度の濃い年輪。
重く、強く、価値ある木になる。

条件を嘆くのではない。
条件の中で、行動を止めない。

めばった樹は、
「条件が悪い」と言わなかった。

ただ、根を伸ばした。

 

 

■エピソード6 積小為大とプロの矜持

 

「積小為大」

小さなことを積み重ねることで、
やがて大きなことを為す。

金次郎像の足は、一歩前に出ている。

あれは“勤勉”の象徴ではない。

「どんなときも、一歩を止めるな」
を象徴している。

ここで紹介されたのが、
ある元プロスポーツ選手の話でした。

どんな偉大な選手でも、
常にこう考えているという。

「もう少しうまくなれないか」
「もう少し強くなれないか」
「できることはないか」

 

 

引退のタイミングはいつか。

「もうアップデートできない」と思ったとき。

それが引退。

 

 

金次郎は、農業のプロでした。

道具を改良し、
農法を研究し、
死の間際まで「もう少し良くならないか」と考えていた。

600以上の農村を再建してなお、
満足しなかった。

小さな改善を止めなかった。

 

 

掃除の話も同じです。

成果が出ない農家に、
金次郎は言う。

「掃除しろ」

拍子抜けする言葉。

でも、その家には
探しても見つからない農具、
買い足した無駄な道具、
乱雑な空間。

時間も、お金も、
静かに失われていた。

掃除は、小さなものを活かす訓練。
心の眼を開くトレーニング。

 

 

「忙しい」は「心を亡くす」と書く。

小さなことを軽んじる人は、
大きなことも成し遂げられない。

 

 

■エピソード7 狩猟型と農耕型

 

社会には二つの在り方がある。

一つは、狩猟型。

勝つか負けるか。
奪うか奪われるか。
一番は一人。

条件のいい土地を見つければ、
奪い合いが始まる。

 

 

もう一つは、農耕型。

火山灰を活かす。
冷夏を活かす。
山なら段々畑をつくる。

 

 

競争より共創。

奪うのではなく、生み出す。

 

 

コロナ禍のマスク不足のときもそうだった。

奪い合うのか。
自分たちで縫うのか。

家庭用ミシンが売れ、
企業が参入し、
寄付も生まれた。

奪う社会から、生み出す社会へ。

狩猟型から農耕型へ。

 

 

■エピソード8 「がんばれば報われる」はウソ

私たちは言います。

「がんばれば報われる」

しかし金次郎は、これを否定します。

なぜか。

現実は、そんなに甘くないから。

がんばっても報われないことはある。
誤解されることもある。
裏切られることもある。

「がんばれば報われる」は、
見返り思考だからです。

人間なので、見返りが欲しいのは当たり前ですが、
それではあまりにも小さい。

「見返り」よりも「恩返し」を考えよう。

× がんばれば報われる → 見返り → 幸せを目指してがんばる → 幸せはゴール
○ がんばって報いよう → 恩返し → 幸せだからがんばる → 幸せはスタート

金次郎はこのように、
報徳(恩返し)という考えを持ちました。

 

■エピソード9 一歩を止めない

 

「もし、すべてを失ったらどうするか」

答えはシンプルだった。

隣の畑に行きなさい。
「お手伝いします」と言いなさい。

疲弊した時代でも、できることはある。

政治がどうであれ。
世界情勢がどうであれ。

目の前の土を耕す。

まず、目を開ける。

よく見る。

小さなことを積む。

一歩を止めない。

 

――――――――――

 

道徳と経済は分かれない。

経済だけでは続かない。
道徳だけでも続かない。

両輪である。

静かな語り口の中に、
圧倒的に現実的な哲学がありました。

 

そして、場所は懇親会へ。

料理が並び、場が和み、
グラスが交わされても――

学びは止まりませんでした。

ここからは、質疑応答。

 

■Q ミスが怖くて挑戦できない人へ

 

「失敗が怖い。
だから挑戦できない。
そんな人に、どう向き合えばいいでしょうか?」

中桐さんは、こう言われました。

金次郎は、
“弱み”にアプローチした人だと。

傷つくこと。
困ること。
うまくいかないこと。

それを「失敗」とは捉えなかった。

それは、自分を成長させる体験。

 

 

ここで出てきたのが、
“狩猟型”と“農耕型”の違い。

狩猟型は「成功」を目指す。
農耕型は「成長」を目指す。

成功とは、
今の自分でできることをやること。
ミスなしで当然なので、成功する。

成長とは、
今の自分にできないことをやること。
ミスがあって当然、そこから学んで成長する。

だから、
できないことに挑戦した瞬間、
それはもう“成長の入り口”に立っている。

 

 

スポーツ選手の例が挙げられました。

失敗した試合から逃げるのではなく、
向き合う。

なぜ失敗したのか。
次はどうするのか。
どんなトレーニングをするのか。

そこに成長が訪れる。

 

 

災害の話もそうでした。

地震が起きた。
それは“ミス”のような出来事。

でも、そのあとに考える。

どういう備えをしておけばよかったのか。
何を見直せばいいのか。

ミスは“成長の素材”。

 

 

さらに、研究結果の話も。

自己肯定感は、
失敗の数と相関するという。

失敗が多い人ほど、
「まあ、なんとかなる感」が身についている。

何度も転び、
何度も立ち上がった人は、
自分を信じられる。

 

■Q 部下との向き合い方のコツ

 

「部下と向き合うときのコツは?」

中桐さんは、こう言われました。

 

答えるより、問いかける。

 

村でがんばっている人を表彰する制度。
最初は、金次郎が決めていた。

でも、それでは“答えの押し付け”。

 

 

やがて、決裁権を村人に配った。

「あなたは、誰が一番がんばっていると思う?」

投票させる。

すると、人は考える。

自分なら、誰を選ぶか。
何を基準にするか。

問いかけることは、優しさのようで、
実は厳しさでもある。

考えさせるから。

 

 

ある会社の事例も紹介されました。

「管理職」という言葉をやめた会社。

管理するのが仕事ではない。

名前を「支援職」に変えた。

困っているときに応援する。
それが仕事。

言葉が変わると、役割の認識が変わる。

不登校支援の話も印象的でした。

「週に1回行こうか」では押し付け。

でも、
「あなたは、どれくらいなら行ける?」

月に1回かな。

自分で言ったことには、人は責任を持つ。

問いかけは、自立を促す。

 

■Q 奇人変人エピソードの真意

 

最後に出た、印象的な話。

「水は高いところから低いところへ流れる」

常識。

でも、金次郎は言う。

「ウソだ」

頭を割れば、血は吹き上がるだろう。

生きているものは、
自由に動く。

縦にも、横にも、上にも。

死んだ水だけが、
上から下へ流れる。

 

 

イキイキとしている人間は、
どんな方向にも動く。

決めつけるな。

自分で限界をつくるな。

もう一歩先へ。

 

――――――――――

 

懇親会は、
静かに、しかし深く続きました。

本当に素晴らしい勉強会でした!

中桐さん、盛心塾和歌山の皆さん、
ありがとうございました。

この記事を書いた人

  • 松浦陽司のFBページ
  • 松浦陽司のTwitter
  • 松浦陽司のinstagram

パッケージマーケッター 松浦陽司

1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です