<クレーム産業はクレームを集めるなっ!>~同業種の非常識×異業種の常識=お宝ゾーン~
「お客様の不平不満を聞く」ってあるよね。
あれ、「お客様の喜びの声を聞く」にまるで反転できないかな?
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
よくアンケートでありますよね。
例えば、旅館。
「私たちの至らない点を教えてください」
「輝いてないスタッフがいたら教えてください」
クレーム産業でよくあるアンケート。
でも、これってボクはよくないなーと思うんです。
なぜなら
お客さんはこの文章でクレーマー脳になります。
「至らないところはどこだ?」
「輝いてないスタッフは誰だ?」
すると、アラ探しをし始めます。
見つけたアラを、記入することで
「あの旅館は悪かった」と記憶を強めて帰っていきます。
ちなみに、朝10時のチェックアウトの時間、
誰もアンケートボックスには近寄りません。
だって、
「冷蔵庫のビールが生ぬるかった」
「鈴木さんの接客、あれなに?」
クレームしか書いてなんですもん。
そりゃ、従業員のモチベーションも下がる。
離職も増えるってわけです。
一生懸命にやってるのに、
なぜか、
顧客不満足と従業員不満足が高まっていくのです。
とある旅館では、
アンケートの取り方をまるで変えました。
★★★★★
・私達にお褒めの言葉をいただけると嬉しいです!
・当館のどこが素晴らしかったですか?
・どのスタッフが輝いてましたか?
★★★★★
これが良かったんです。
お客様が、共感脳に変わるわけです。
「ゆっくりプラン良かったわ」
「佐藤さんの笑顔が最高」
お褒めの言葉ばっかり!
お客様は
「この旅館に、来てよかった」という
いい思い出を強化して帰るので、リピーターになりやすい!
社員さんは朝10時のチェックアウトと同時に
アンケートボックスに集まってくる。
だって、褒めてくれてるから。
「ああ、このPOP書いてよかった」
「あの人、こんなことにも気づいてくれたんだ!」
楽しくやってるのに
なぜか
顧客満足&社員満足の両方がアップするわけです。
実は今日のブログは
ボクがとある「クレーム産業」で仕事されている方に
お話した内容をちょっと修正したもの。
「クレーム産業」なので
なかなかお客様の声って集まらないらしいです。
だから、ついつい、「お客様の不満の声を聞こう」って方針が生まれる。
ちょっとボクがそれを見て
「危険だな」
「よけいにクレームが増えるな」と思った。
だから、旅館業のアンケートのとり方のお話をしたんです。
クレーム産業からしたら完全に非常識!
旅館業からしたら完全に常識!
<同業界の非常識×異業種の常識>にお宝ゾーンがあるっ!
そんな想いからでした!
さ、ボクもパッケージ業界の非常識に挑まなくっちゃ!
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。