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HOME > BLOG > パッケージマーケティング > 【万人受けしたい?いやいや、一人に絞り込む?どんな人の心を捉えるかが大切。ペルソナの心を捉える日高食品工業の「今日は昆布」】
2015年08月22日

【万人受けしたい?いやいや、一人に絞り込む?どんな人の心を捉えるかが大切。ペルソナの心を捉える日高食品工業の「今日は昆布」】

【万人受けしたい?いやいや、一人に絞り込む?どんな人の心を捉えるかが大切。ペルソナの心を捉える日高食品工業の「今日は昆布」】

おはようございます。
世界初、徳島発、パッケージマーケッターの松浦陽司です。

「万人受けするようにパッケージを作りたい」
このようにご依頼を受けることがよくあります。

でも私は思うんです。
「万人受けはありえません。」

そもそも、100人に100点を取ることなんてできません。
それよりも、100人のうち、10人に徹底的に満足していただく。
1人には感動レベルに至ってもらう。
そのほうがいいんと思うんですよね。

例えば、「昆布だし」のパッケージを考えてみましょうか。
普通にやると昆布だから、みんなに受けるように
やっぱり筆文字で「昆布」かな。
そして、色は海産系の青、緑の色を使って。
奇抜な色を使うと変に思われるからね。
なんとなく、波を使って。。。。

こんな風に開発された商品パッケージって、どこも似たり寄ったり!
お客さんは他の商品と区別がつきませんよね。

もしも、徹底して、たった一人にまで絞り込まれた商品があったとしたらどうでしょうか?
それが日高食品工業様の「今日は昆布」です。

ドラッグストア・コスモス様に向けた商品で、
こんなペルソナを想定してます。

・・・・・・・・・・

鈴木景子さん 36歳  
夫39才、娘6才、息子3才の4人暮らし

結婚を期に7年前より実家を離れてアパート暮らしを始める。
夫と可愛い子供2人に囲まれて楽しい生活、
・・・ではあるのですが、正直大変。
両親に頼れないこと、金銭的にも厳しいこと、なにより子供の世話にこんなに時間が取られるとは。。。
子供を送りだして、パート勤めにでかけたら、それだけで夜はヘトヘト。
毎日遅くまで頑張ってくれているお父さん、愛する子供のために安全・安心な料理を手間暇かけて、
・・・と思っているものの、ついつい手抜き料理なったり、顆粒のだしの素に頼ったりしてしまう。
今夜も食費を抑えるために、近所のコスモスに買い物に来たところ・・・・。

・・・・・・・・・・

うんうん、なんかリアルでしょう!
そして、このペルソナ鈴木景子さんを喜ばせるためのパッケージに変わっていきます。

この鈴木景子さんに興味を持ってもらうようにパッケージを設定していきます。

今日は昆布 日高食品様 だし用

1.色
他の昆布パッケージに埋もれないように金色を採用

2.ネーミング
「××産昆布」では食卓シーンを想像できません。
「今日は昆布」というネーミングで食卓シーンを想像できるようになってます。

3.キャッチコピー
「ひと手間ちょい足しごちそうメニュー」というキャッチコピーを添えました。
顆粒の手抜きではないんだということを、ペルソナ鈴木景子さんに伝えます。
いつもペルソナの鈴木景子さんは「ついつい手抜き料理になっちゃう」と罪悪感を持っています。
この罪悪感から開放してあげます。

どうでしょう?
徹底して鈴木景子さんの心に響くパッケージになりました。

今日は昆布 日高食品様 食べる用

だから、この「今日は昆布」。
だし用は発売10ヶ月で2万袋を突破するような商品になっております。
一人の心を打つ商品は、2万人の心を打つ商品になることを証明してくれました。

日高食品工業の八木美光さんと和田卓也 さんとパッケージマーケティング談話 今日は昆布 開発秘話 (10)

日高食品工業様!
http://hidaka.yh.shopserve.jp/index.html

このような商品開発を手がけさせていただいてありがとうございます!!!!!

この記事を書いた人

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パッケージマーケッター 松浦陽司

1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。

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