【商品開発において、商品そのものとパッケージとどっちが重要か?】
人は見た目が重要なのか?
それとも中身が重要なのか?
商品の品質が重要なのか?
それともパッケージが重要なのか?
おはようございます。
パッケージマーケッターの松浦陽司です。
パッケージマーケティングの考え方では
基本的には!
基本的にはですよ。
商品:パッケージ=1:1 の関係だと思ってます。
バランスがいいんですね。
じゃあ、パターン別に考えてみましょう。
次の4つの場合、どの順番にいいと思いますか?
1)パッケージ100点、中身100点
2)パッケージ100点、中身10点
3)パッケージ10点、中身10点
4)パッケージ10点、中身100点
どの順番がいいか考えて
並び替えてみてくださいね。
1)パッケージ100点、中身100点
例えば高級菓子で有名なエスコヤマ!
中身がものすごいこだわったお菓子。
いいパッケージ&商品の典型ですねー。
めちゃめちゃ旨いっ!
100点のお菓子です。
だからこそ、100点のパッケージが必要です。
エスコヤマのパッケージはどれもすごい!
こだわりが凄すぎて、感動レベル。
どうやって作ってるのか、よく分からないくらいのパッケージもあります。
パッケージも、中身の味も、とことん100点まで追求されている!
だからこそ、エスコヤマは兵庫の三田という田舎にも関わらず
大行列ができるような繁盛店になっております。
では、次に
2)パッケージ100点、中身10点
めちゃゃめちゃクレームになります。
パッケージが100点で
「めっちゃ美味しそう!」
「素敵な商品に違いない!」
そう思わせておいて
食べてみると
「なんじゃー、めちゃマズーーー!」
「見た目で騙しやがってーーーー」
ってなるんですね。
詐欺みたいなもんです。
お客さんはもう二度と買ってくれません。
次は
3)パッケージ10点、中身10点
これはバランスがいいですね。
パッケージが10点で、中身が10点。
そこそこの商品に、そこそこのパッケージ。
お客さんは事前期待をしてません。
「どうせ、このくらいの値段、このくらいの味でしょ」
そう思ってかいます。
そう!
顧客の期待を裏切ってないのです。
100円ショップで買い物をして、
失敗しても
「ああ、100円ショップだからね」と思う感覚です。
最後に
4)パッケージ10点、中身100点
じゃあ、パッケージが10点で、
味が100点ならどうでしょう?
「なにこれ?不味そうだなと思ったのに、うまいじゃん」
ということになります。
逆の意味で、顧客の期待を裏切ります!
感動レベルが上がるのでいいですね!
ただ、手に取ってもらうまでに時間や手間がかかります。
また、「あの人にもプレゼントしたい」って気持ちも上がりかねます。
もちろん、インスタ映えもしません。
ヒット商品になる可能性は限りなく0に近いです。
中身が100点なのに、もったいないですね(汗)
・・・ということで、まとめ。
最初の1~4を、いい順に並び替えるなら
1)パッケージ100点、中身100点
3)パッケージ10点、中身10点
4)パッケージ10点、中身100点
2)パッケージ100点、中身10点
という感じですね。
基本的にはパッケージ:中身=1:1の関係です。
でも、場合によっては意図的に
4)パッケージ10点、中身100点 を狙ってもいいと思うんですよね。
2)パッケージ100点、中身10点
例えば
2)パッケージ100点、中身10点
なんかはどんな場合なのか?
中身商品にはほとんど価値はなく、
パッケージの企画性、イベント性などに価値がある場合です。
具体例を挙げると
仮面ライダージオウ バス缶
お菓子詰め合わせ 菓子・雑貨3個入り
クリスマスプレゼント キャラクターグッズ 2018年
なんかは、完全にキャラクターグッズの方が主役!
だから、パッケージが勝っていてもいいんです。
むしろ、パッケージが主役!
あなたの商品とパッケージの関係性はいかがですか?
この記事を書いた人
パッケージマーケッター 松浦陽司
1974年、徳島県徳島市生まれ。著書「売れるパッケージ5つの法則と70の事例」と「売上がグングン伸びるパッケージ戦略」を出版。パッケージマーケティングの創始者。パッケージの企画やデザインだけではなく、商品開発の根幹であるブランディングも行い、多数の成果をあげている。中身商品は同じでも、パッケージを変えただけで売上10倍になったり、単価が5倍になったりする事例を生み出している。その他、執筆活動、講演活動なども行う。ブランド・マネージャー認定協会2級&1級&ミドルトレーナー。